第二幕
「完全飛翔革挑寿」
タッグマッチ60分1本勝負
AKINO、Ayaka VS 豊田真奈美、仙台幸子



Ayaka

A


仙台幸子(センダイガールズプロレスリング)



AKINO(MK4)



豊田真奈美


注目の面子が集った第二幕。
試合開始の握手。
Ayakaは常に緊張の面持ち。


花月、加藤のMK4がセコンドを固める中
先発から注目の初対決が実現!
AKINO対幸子!


序盤はとにかく明るく盛り上げ上手な幸子が一歩リードか


レジェンドと初対決のAyaka。
気合の入ったエルボーで不動の女王を追い込んでいく。


しかしその迫力に飲まれてしまったか、
AKINOの指示で串刺しドロップキックを出すも当たりは浅い。


客席からの「豊田お手本!」の声もあり、
バズーカ砲のようなドロップキックがAyakaを貫いた。


さらにロープに張り付けての一撃。
この一発こそが歴史の重みである。



豊田も幸子に乗せられ2人で「可愛いポーズ」


猛攻に耐え抜き体重差のある豊田にAKINOのアシストを受けて得意の
河津落としを決めたAyaka。



AKINOの「帰ってこい!」の声を無視し女王に打撃を叩き込む。
Ayakaにも意地がある。
そしてエネルギー満タンのAKINO登場である。


AKINO大ハッスル!


女王・豊田も負けじと得意のローリングクレイドルに持ち込む。
会場は盆と正月が一緒に来たような大盛り上がり。


さらに各選手の得意技の応酬は続く。
幸子のブレンバスターホールド。


女王の重爆ミサイルキック


AKINOのハイキック


Ayakaの低空ドロップキック


二人がかりで女王を攻め落としにかかるが
共通の得意技であるはずの蹴りもAyakaが攻めきれない。
その後分断されAyakaは孤軍奮闘を
強いられる。


そのAyakaに女王はまさかのジャパニーズオーシャンサイクロンを狙う。


そこを高角度前方開店エビ固めで切り返したAyaka。
ここから女王相手に必死の粘りを見せる。


たった一人でも女王へ少しでも爪痕を残すべく
得意技のダイビングボディーアタックで飛び込む。
もっと飛距離が出れば今以上に効果的な武器になるのだが・・・。


見栄えも何も捨て去り、根性で女王・豊田を投げ切った
フィッシャーマンズスープレックスホールド。
終盤で歓声を引き出した。


だが女王は技を全て受けきった上でAyakaを倒しにかかる。
カウンターのケンカキックから踵落とし。


最後は最上級のフィニッシュホールドである
ジャパニーズオーシャンサイクロンスープレックスで
3カウント。



決して横綱相撲にはしない、相手の力も存分に引き出す。
しかし幸子の明るさも手伝い飛翔天女の完全勝利!


Ayakaには荷が重いのは誰の目にも明らか。
本人のコメントは「少しでも爪痕を残して次に繋げたい」。
当然の心境であろう。
そして本人以上に大変だったのは、いわば「引率役」を担ったAKINO。
この演目を見たファンの人が思ったであろう事、
そしてそれは拙者にとっても百も承知だったのだ。
AKINOはアルシオンでのデビュー当時からあのアジャ・コングや
吉田万里子を向こうにして「世界一ナマイキな新人」と呼ばれ
当時は浜田文子が俄然期待を集める中でもルチャリブレを主体の武器に
女子プロレス全体にとっても注目のルーキーであったのだ。
誠に勝手な個人的主観でありファンの皆様には申し訳ないのだが
拙者はAyakaをその頃のAKINOに重ねた部分があったのだ。
タッグを組む事で少しでもインスパイアされてくれれば幸いと思ったのだ。
かたや相手チーム。
仙台幸子。
奇しくも出演依頼を仙女に出したのと彼女の結婚引退が発表されたのは
同時期であった。
本人のコメントでは「十文字姉妹とは別の最強タッグをお見せしたい」。
シングルでもない、かといって女子プロレスのタッグタイトルを次々手中に收める
心血注いだ姉妹タッグでもない。
この上なく珍しい顔合わせであるのは間違いなかった。
女子祭典には久しぶりの出演となるが、これが最後となってしまう。
しかしそれに見合うお膳立ては整った。
そして豊田真奈美。
意外にも女子祭典へは初出演。
コメントでは「Ayakaは初対決だし楽しみ、引退前の幸子と組めるとも思わなかった」
と女王のご機嫌も上々。
ほとんどが初タッグ、初対決の中で先発からAKINO対幸子が実現した時は
生野区民センターがどよめいた。
この女子プロレス界、まだまだ注目の初対決は隠れているものである。
スカイパーフェクト、アキノミクスと激動の女子プロレスを生き抜いてきたAKINOは
豊田相手でも全く引けを取らない。
それも全てパートナーのAyakaへ檄を飛ばしながらである。
それにAyakaが答えられるかがやはりテーマとなる。
やはり里村明衣子の直弟子と飛翔天女を前に力の差は雲泥。
しかし特筆したいのは前に出よう、技を出そうという気持ちは確かに伝わった事。
事実、駆け上がり式のスイングDDTなんかはなかなかの完成度だったし
単なるエルボーでも打ち込む姿勢、例えヘタクソでもそこに乗せる気持ち
の有無で見え方は著しく変わるものである。
それを感じ取ったからこそ女王・豊田もジャパニーズオーシャンという
最上級のフィニッシュをAyakaへ出したのではないだろうか。
歴史上初めて他団体へ流出したWWWAの赤いベルトを全女へ取り戻した技である。
パートナーへも含めどこまでの爪痕を残せたか、下手をすれば自らの爪を負傷しかねない
面子の中で戦ったAyaka。
それよりももっと尊い経験という大きな財産を得た事は間違いない。
それを今後より一層自分が光り輝くための糧にできれば最高だ。(座長)


試合時間:16分35秒
決まり手:ジャパニーズオーシャンサイクロンスープレックスホールド
勝者:豊田真奈美
※Ayakaより勝利




そんなAyakaに終演後話を聞いてみた。

思ったより元気そうだった(^◇^)