アマゾンで買った本です。こちらでは本の値段が入手ルートによって異なります。同じ新品でも、本屋さんよりずっと安く買える場合があるので驚きです。
ロアルド・ダール著 「マチルダ」。
ロアルド・ダールは、あの映画にもなった 「チャーリーとチョコレート工場」 の作者です。
イギリスに来る前に、知り合いのネイティブにいくつかお薦めの文学作品を紹介してもらいました。その中に、ロアルド・ダールのものがありました。
子供向けの作品 「チャーリーと・・・」 と、大人向けの短編をいくつか読んでから来たのですが、こちらに来てから彼がどうしてダールを薦めてくれたのかが分かり、ありがたく思いました。
どこの本屋さんに行っても、ショーウィンドーや子供向けのコーナーに、ズラーッとダールの本が並んでいるのです。
そしてそれらのほとんどは、クェンティン・ブレイクという有名なイラストレーターの挿絵つきで、とても目を引きます。
ダールの作品は日本でもいくつか訳されているようですが、イギリスほどの人気はないですよね。
「チャーリーと・・・」 をご存じの方は感じられたかもしれませんが、彼の作品には 「これって子供向け?」 というような雰囲気があります。少し皮肉っぽくてシュールです^^。私には 「子供本を装った大人向けの作品」 のように思えます。でも、イギリスの子供たちはあれを読んでるんですね・・・色んな意味で興味深いです。
ロアルド・ダールは、最初は大人向けの短編を書いていたようです。読んだなかで私が気に入った作品は、 「味(taste)」 というもの。機会があればぜひご一読ください。シニカルワールド全開の巧みな短編です^^。
ダールの作品は、どこか、サキ(これまたイギリスの短編の名手)の作品に似ているところがあるように思います。
イギリス文学の、ある一つの流れが持っている冷笑性やブラックユーモア。どこの国にも色々な面がありますが、これはイギリス文化の非常に興味深い一面だと思います。
「ハンプティ・ダンプティ」 は壁から落ちてバラバラになり、「アリス」 と不思議な国へ行くと、「首をちょん切れ!」 と叫ばれてしまいますからね・・・。^^
さてさて、いまから 「マチルダ」 (の復讐劇) を読むことにします^^。