「ハゴロモ」 by よしもとばなな | Luch Kolorita

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創作メモ と 「お気に入り」の日々




小説ってあまり読まないのですが、読みました。^^

よしもとばなな著 「ハゴロモ 」。

不倫の末の失恋後、川のある故郷の町へ戻ってきた女の子。そこで癒されつつ成長を遂げた彼女のセリフが印象的でした。

「私は、時間をかけて、自分がちゃんと流れ着くようなところへ行こう。そのためには、もう少し時間をかけなくては、と思った。」



この本に続けて読んだのが、よしもとばななさんのお父様である、吉本隆明さんの 「幸福論」。




「幸福、不幸というのはあまり長いスパンで考えないほうがいいですよということです。・・・その時、その日に喜びがあったらそれは幸福なんだよ、と思います。」

老齢期を生きる自らの気持ちや考えを綴った 「幸福論」 です。



手探りの子供と、人生の終盤に差しかかった親の視点には、もちろん異なるものがありますが、どちらも真実だなと思いました。

そして、「幸せ」 を考えるとき、どうしても 「時間」 というものを考えてしまうのだな、とも。