ウラジーミル・ジャンケレヴィッチ著 「音楽から沈黙へ フォーレ―言葉では言い表し得ないもの…
たまたまNHKフランス語講座を見ていると、フランスの哲学者、ジャンケレヴィッチについてのコメントがありました。初めて聞いた名前だったので、少し調べてみました。
サルトルやラカンと同世代ですが、いわゆるフランス現代思想の流れに属していない思想家のようです。ベルクソン、シェリングについての論考とともに音楽論も残したようで、上に掲げたフォーレ論もその1つ。
人間の通常の知覚や認識を超えたもの、「絶対的に他なるもの」、「なんだかわからないもの」の存在を指摘したようで、以下のような興味深い言葉を残しています。
「結局、この<何だかわからないもの>がなくたって生きていける。哲学や、音楽や、喜びや、愛がなくたって生きていけるように。でもそれじゃつまらない。」
彼の著作は難解で、そう簡単には読めそうにないですが、どれか1冊ぐらいは読んでみたいと思います。