先日、茨木のり子さんの詩集「おんなのことば」をご紹介させていただきましたが、たくさんのコメントやメールをお寄せいただきいただき、ありがとうございました。
彼女の "気" が多くの人に届いていることを、嬉しく思いました。
さて今日も、もう一作品、同じ詩集の中からご紹介したいと思います。
タイトルは "みずうみ"。
本来、詩は部分的に抜粋して取り上げるものではないと思っていますが、今回も諸事情を考慮し、最も心に響いた箇所を中心に引用させていただきます。
・・・
人間は誰でも心の底に
しいんと静かな湖を持つべきなのだ
田沢湖のように深く青い湖を
かくし持っているひとは
話すとわかる 二言 三言で
・・・
人間の魅力とは
たぶんその湖のあたりから
発する霧だ
茨木のり子"みずうみ"より抜粋