アカデミー賞で
主演男優賞と脚色賞を受賞した
映画「ファーザー」をみてきました。
主演はアンソニー・ホプキンス。
『羊たちの沈黙』で
アカデミー主演男優賞を
受賞しましたが、
83歳でまたしてもの受賞となりました。
映画は
主演男優賞と脚色賞の受賞に
大いに納得という感じでしたが、
私はほとんどずっと
イラついていました。
ストーリーは
認知症が出始めた父を
娘が介護するというもの。
もう、はっきり言って、
有害な男らしさの成れの果て
って感じでしたね。
男は強くてかっこいい!
という考えから男を脱却させないと
こういう映画のようになります。
献身的に面倒を見てくれる娘に対して
自分のいらだちをぶつけるために
ひどく罵ったり
若い女を侮辱するような言葉を
平気で言うのに
自分がその女から
ちょっと老人扱いされるとキレる
ウイスキーですら娘にいれさせる
本当、
こんな頭の固い
それでいて女の世話なしでは生きられない
ジジイの面倒を見るなんて
想像しただけでゾッとする
でもこれって全女性にとって
他人事ではないのが今の現実![]()
▷ケアを押し付けられることに戦々恐々としています。本「ケアをするのは誰か?」
あと思ったのは、
記憶を失うことを怖がらなくても
いいのではないかということ。
赤ちゃんの時って
分からないけど
見えているし聞こえてもいる。
覚えてないけど確かに生きてる。
その状態に戻るだけなのかなーと。
よく、赤ちゃんはかわいいけど
老人はそうではない・・と言うけど、
そんなことないんじゃないかな。
意固地になったり
相手を落としてまで上に立とうとしたり
自分の老いを認めたりしないから
かわいくないんですよ。
「あれ、忘れちゃった( ᐛ )テヘペロ」
とか
「これってもう幻想かにゃー?٩( ᐛ )و」
とか言えばいいんですよ。
そしたらこちらだって
しゃーないなー
って気持ちになります。
もちろん、
暴れたら力が全然違うとか
排泄物の量が全然違うとか
あると思います。
私はまだ
介護を経験したことがないので
実際には想像をはるかに超える
大変さがあるでしょう。
でも本人が
老いを受入れるかどうかで
介護者とのコミュニケーションは
だいぶ違うのではないかと思います。
疑い深さも
赤ちゃんと老人の違い。
赤ちゃんは目の前の人を
何も疑いませんが、
意固地になった老人は疑ってばかり。
(もちろん、老人を狙った犯罪とかがあるからですが)
映画では物に執着するあまり
主人公はすごく疑い深くなるのですが、
そもそも生まれた時は
何も持たないで
生まれてくるんですよね。
とはいっても
アンソニー・ホプキンス、
うわー!かっこいいいなー
と思わずうなってしまうような
シーンもあったり
これだけスクリーンで
存在感をはなつ俳優は
なかなかいないと思いました。
また、ストーリーも
さっきまでとは違う人が出てきたり
話が通じなかったりと
主人公と同じように
見ている方も混乱する展開には
アカデミー脚色賞にも納得です。
そして最後に
主人公が名前を答えた時の
ぞわぞわ・・・・
と、色々考えた映画でした!
また、
その時がきたら自分は
今回思ったようになれるのか?
とも。
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