急に真夏並みの暑さと強い日差しに驚いています。
ベランダでは、夏野菜が元気に成長してくれていて賑やか。毎日眺めては癒されています。
白という色に限定されたウエディングドレスばかりを作っている時は、逆に色とりどりの世界にも憧れたし、色のない白に物足りなさを感じることもあったけれど、着物リメイクやその他のお洋服に携わるようになってから、白という色の持つ魅力というか神秘性を意識するようになりました。
同じ白でも透ける素材、フランスレースの中でも糸の細いものと部分的に糸がくっきりと描かれているものを重ねたりすることで、シンプルなデザインに奥行きを感じさせる素材にすることができるのも、白だけに限定されたドレスだからの遊び心。
スカートには細かいギャザーをたくさん入れることで、憧れのバレリーナのようなシルエットを生み出すことができます。
スカートを膨らませるという効果のためだけなら、厚手のチュールを使うことでボリュームアップできますが、繊細な印象でより柔らかい雰囲気を大切にするなら、あえてきめの細かいチュールを幾重にも重ねることで優しさを表現。
この頃は白い布に触れていると、心まで浄化されるのを感じます。
一つ一つの素材が一番生きるように、女性の優しさが生きるようにと心を込めて仕立てたドレスは、花嫁の内側からの輝きをさりげなく引き出すから不思議です。
20代前半に経験したイヴ・サンローランのオートクチュールの見習いの仕事は、スピードの時代と逆行している内容でしたが、全てのことに丁寧に想いを込めるということを体に焼き付けてもらったことが何よりも自分にとって良い経験だったと感じています。
今日も、ブログを読んでくださってありがとうございました。
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