2019年のクリスマスを目前にした日のブログ記事”クリスマスのヤドリギ”を見て思い出しました。
ヤドリギをお贈りくださった方からいただいた手作りのクリスマスローズ。ブローチです。
作品のクリスマスローズは、レア種のウィンターベルかもしれませんね。
日本では、キンポウゲ科の植物(アネモネ、クレマチス、ラナンキュラスなど)をまとめて、クリスマスローズと呼ぶそうですが、本来は真冬に花開く耐寒性多年草「ヘレボルス・ニゲル」という種のことだそう。
イギリスやドイツなどの寒さが厳しい地域では、12月のクリスマスの頃から真っ白い花を咲かせることから、クリスマスに咲くバラとして、「クリスマスローズ」と呼ばれるように。
キンポウゲ科で、バラ科ではないので、本当はローズではありません。
ヘレボルスは薬草として用いられていたそうですが、根には毒性があり、古代ギリシアのデルフォイの隣保同盟とキラとの間での戦争(紀元前595年にはじまった第一次神聖戦争)では、生物兵器として用いられたそうです。
ギリシア語の「死に至らしめる」と「食べもの」を意味する言葉を組み合わせて生まれた「ヘレボルス」の名が、それを物語っているかのよう・・・という黒歴史的な一面もありますが・・・
キリストが生まれた日(クリスマスの日)、祝福に訪れた貧しい少女は、お祝いの贈物がないことを嘆き悲しみ、涙を落したところ、純白のクリスマスローズが咲き乱れたという神話も残されています。
そこからきた「クリスマスに咲くバラ」というネーミングなのですね。
ん????
涙が咲かせる白い花といえば、『ウォーキングデッド シーズン2で、娘ソフィアを失ったキャロルにダリルが贈った白い花「チェロキーローズ」のエピソードがありますね。
アメリカ兵がチェロキー族をインディアン居住地(現在のオクラホマ州)に強制移動し「涙の旅路」に追い立てたときに、多くの命が失われ、嘆き悲しんだあとに咲いた白いバラ「チェロキーローズ」。
清らかな涙は白い花を咲かせるということ。
来年は、涙で白い花を咲かせるような清らかな人間が世界に増えることを祈りたい。
世界平和を願って。