人は本来、善なのか、悪なのか、どちらでしょうか。
本来は善だから、今が悪い状態でもよくなっていくと考えるのか、本来は悪だから、今が悪い状態なのは当り前なのか。
この話題になると出てくる性善説と性悪説ですが、性悪説は、先の話とは異なるものが実際の教えです。
性善説と性悪説をすごく簡単に表現すると……
<性善説>
人は本来、善なる存在であり、努力をすれば立派に生きられるという孟子(もうし)の教え。
<性悪説>
人は本来、弱い(悪い)存在であり、強く(善に)なれるかどうかはその人次第という荀子(じゅんし)の教え。
これは結局、同じことを解いていて、視点が異なるだけなのでは。
孟子が、「本来のお前なら大丈夫。やり遂げられるから、努力して立派に生きなさい」と言っているとしたら、荀子は、「誘惑に負ける弱さあるからこそ、堕落するのは当然だけれど、誘惑に打ち勝てる強さを持てれば、人は変われるんですよ」ということに。
どちらも、学びや努力を惜しまなければ、相応の人生を送れると言いたいのでは。
あなたの善をいかしなさいという孟子の表現と、あなた次第でいくらでも変われますよという荀子の表現という、LUA的解釈です。
これは、長所をいかしなさいと伝えるか、短所を長所に変えなさいと伝えるかにも通じる興味深い話と思いました。
性善説と性悪説では、一般的に性善説が人気のようですね。
どんな人でも、「あなたはダメ人間だけれど」から話をはじめられてしまうよりも、「あなたは素晴らしい人なのだから」からはじまった方が、話を聞く気になりやすいからとも思えます。
占いでも、「現実を見なさい」という占い師と、「大丈夫よ」という占い師がいます。
後者が、おべんちゃらだけで占いを終わらせることが問題なだけで、どう大丈夫で、これからどうすれば万全なのかを伝えていれば問題はないはずです。
個人的には、「まずは現実を見よ」と言いたくなりますが、それは、物事を曖昧にするよりも、合理的な解決策に向けて、最短距離で進めると思うからです。
でもそれも相手次第で、現実を言ったら、もう、心を閉ざし、聞く耳を持てなくなる人もいるのですよね。
そこを理解しないと、頭ごなしにいこうとするばかりでは、前に進めなくなる人も出てくるでしょう。
性善説でも性悪説でも、「努力すれば、よき人生を歩めますよ」ということは同じなのですから。


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