とある広告のキャッチで違和感を抱き、ちょっとツイートしました。
「最近、嫁がかわいい」というキャッチを見て、「えええええええ!そんな舅と姑がいるんですか!」と思いましたが、夫発言なのでしょうね??? 夫からすると嫁ではなく、正しくは妻のはずです。
— LUA (@lua_de_suga) December 9, 2021
すると、いろいろな方がコメントやメッセージをくださり、同じような違和感を持たれていることがわかりました。
といっても、大人数というほどではなく、一部での話かもしれません。
でも、前々から違和感と不満を感じる「嫁」というワードについて、男女平等が騒がれるこの時代に、なぜ、問題視や疑問視をされないのだろうと思っていました。
「嫁」を辞書で引くと……
①息子と結婚し、その一族の一員となった女性。子息の妻。
②妻。妻女。女房。結婚した女子の総称。
③他人の妻のこと。人妻。
という意味があるようです。
つまり、自分の妻のことではなく、子息や他人の妻に対して使う他人扱いの「嫁」なんですよね。
結婚したくて、「お嫁さんになりたい」「お嫁さんをもらいたい」というのは、辞書的にOKでも、「夫の嫁になった」と言ったり、夫の立場でありながら、「うちの嫁さん」と呼んでしまうのは、配偶者を他人扱いしていることになるのでは。
政略結婚や、遺産目当ての結婚など、別の目的があっての結婚であれば、「嫁」を多用しても、そうした意図で用いているお解釈できるかもしれません。
でも、普通に幸せになろうとしたり、この人と家庭を築こう、生涯をともに生きようと思うなら、失礼な言い回しになりますよね。
お笑い芸人さんが、「うちの嫁」と使われているという話があります。
実際に、どのようなお考えで使用されているかはわかりませんが、おそらく、「妻」と発することに照れを感じ、人前でわざと他人行儀な雰囲気で、「嫁」と使われているのでは。
お笑い芸人さんですから、自虐的な要素を加味されたりもするでしょうし、冷やかしにあっていては、自分がネタにされるだけで、笑いをとれなくなるかもしれません。
でも、そのことを整理して自分の中で咀嚼して考えていけない人は、誤った日本語を堂々と使うことになります。
そして、自分の息子がお嫁さんをもらったあとで、「最近、嫁さんがかわいい」などと、舅の立場を忘れて、いつものように使ってしまうと、同居することになった息子の若い嫁に手を出そうとする、非常識なヘンタイ色ボケおやじと思われてしまうでしょう。
一応、明記しておきますが……
舅(しゅうと):義父(相手のお父さん)
姑(しゅうとめ):義母(相手のお母さん)
です。
姑が、「最近、嫁さんがかわいい」というのは、ハッピーでいい感じのお家なのだなと思えるステキ発言になりそうです
舅が、「最近、嫁さんがかわいい」というのは、息子の嫁に欲情しているのかと思わせる不気味発言になる可能性が
ということで、冒頭のタイトルに話を戻すと……
「お嫁さんになりたい」というのも、「結婚したい」と言ったほうが、幸せなご縁をまねく言霊になりそうですね。
一生「嫁扱い」をされるのではなく、嫁いで、一家の一員である妻になることを望んで、「結婚したい」と言っているのでしょう?
夫婦別姓が騒がれていますが、「嫁(よめ)」は、「嫁ぐ(とつぐ)」ことです。
字が同じですよね。
「嫁ぐ」で辞書を引くと……
結婚をすることのほかに、男女が情を通ずること、交合することとあります。
恋愛、結婚、性交のすべてが、「嫁ぐ」で表現できるなんて
言葉に違和感を抱いたら、こうして辞書を引くと楽しい発見があるのでオススメですよ~