椅子になるカートにしがみつくように、一歩ずつ歩くおばあさんが目の前にいた。
おばあさんの次の人として、投票用紙をもらうために受付に並ぶ。
手順としては、3ステップ。
①補欠選挙投票
②参議院選挙(小選挙区)投票
③参議院選挙(比例代表)投票+最高裁判所裁判官のチェック
なのですが、おばあさんは、②の小選挙区の選挙しか頭にないらしく、①で投票したい人がいなくて困ってしまい、②に進むための投票用紙をもらうところで、係員への質問がはじまりました。
でも、これがまた進まず、投票しないのか、無効票で投票するのかどっちですかという質問を返されたおばあさんは、「」で頭がいっぱいのご様子。
あーーーー………
がんばって投票に来たのに残念すぎる。
上にまとめたように、ステップごとに大きく番号を貼り出して、なんの投票ゾーンであるかを明確にしておかないと、おばあさんでなくても混乱すると思う。
定期的に行う選挙なのだから、こういうところはピシッと決めてほしい。
結局おばあさんは、別の係員に「説明しますから」と連れていかれ、私はやっとステップ②のための投票用紙を受け取ることができた。
おばあさんが気の毒だった。
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