『78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット』をご好評頂き、ありがとうございます
順調に重版を重ねることがきでるのは、読者の皆様と、制作スタッフの方々、書店様のお陰です。
よきご縁をいただいたことに、心から感謝申し上げます。
ところで、今はたまたま(???ずっとそうであってほしいですが……)本が売れていますが、これは、書籍の出来栄えと時代のニーズがマッチしたからこそのことで、違う時代の違う国で制作されていたら、売れていなかったかもしれません。
本当にご縁であり、それこそ運といえるでしょう。
私個人の努力の成果だとおっしゃってくださる方もいらっしゃいますが、それだけで何ができるわけでもありません。
これは、どの業界のどの仕事にもいえることだと思います。
ところで本題です。
占いの原稿執筆をしたいなら、まずは、自分の執筆履歴を作ることです。
とはいえ、仕事として請け負ったことがない場合は、趣味で書くレベルといわれてしまうかもしれません。
けれど、それがもっとも重要なのです
占い学校で、占い原稿ライター講座を開催したことがありましたが、講座の課題を1度も提出せずに、売り込みだけしてくる人もいました。
それは、はっきり言ってムリな話です。
課題すら提出できない人が、入稿期日を厳守して、しっかりしたクオリティの原稿を出してくれると思えますか
答えはNoでしょう。
私も占い学校で占いを学び、その占い学校にある占い原稿ライター講座を受講して、今に至りますが、課題はすべてきっちり期日を守って提出しました。
本業との掛け持ちで忙しいときもありましたが、そんなときは徹夜で作業をするのです。
でもこれは当り前でしょう。
仕事をもらいたくて学ぶのなら、それをこなすのは最低限のことです。
そうでなければ、家庭の事情やちょっとした体調の不具合で、納期を守れない人に認定されてしまうでしょう。
また、シビアな話をすると、占い原稿を書く人の中には、もともと原稿書きのプロで、ライターさんや編集さんも存在します。
ですから、執筆業以外からの転職として占いライターを考えている場合は、この事実をしっかり受け止めなくてはいけません。
ということで私は、まずは占いのプロになり、それを武器にして執筆業に参入するしかないと考え対面鑑定を行っていました。
自分は物書きのプロではないし、占い師のキャリアもないので、プロのライターと並ぶためのスキルと、本物の占い師としての実績という秘密兵器を手に入れる必要があったのです。
物書きのプロが占い原稿を書いているとしたら、占いのプロとして原稿を書くことがプレミアムになるはず。
そこに着目したのです。
このことも、どの業界のどの職種にも通じる話でしょう。
さまざまな職業のある現代は、あらゆる分野にプロフェッショナルがいて、それぞれが活躍しています。
そんな中に、あとから参入するド素人の自分であることを忘れてはいけません。
そして、ひたすら訓練あるのみです。
いろいろな占い館と占いイベントを点々としながら、対面鑑定を続ける傍ら、初の原稿仕事が
はじめに書いた原稿は、とある占いサイトの中の人としての案件でした。
自分の名前は出ませんが、1つのキャリアになります。
(原稿を書きたいとおっしゃる人は、大抵、自分の個性を出して書きたいと思っているようですが、それはよほどのめぐり合わせがない限り難しいでしょう。個性は不要で、正しい日本語で、わかりやすい原稿を、一定のクオリティで出し続けることが求められるからです)
その後もずっと名前の出ない仕事を続け、とある先生のゴーストライターをしていたこともありました。
ゴーストライターは、かなりの字数をこなす必要があったので、コンプリートするだけで一苦労。
そのうちに、「LUA」の名前を出して、原稿を書かないかというお話をいただき、それが初の名前出し原稿になったのです。
個性は、名前出し原稿からじゅわじゅわと出せるようになっていきます。
(最初は、どこの誰だかわからない人の個性なんてニーズがないということなのだなと、厳しい現実を突きつけられましたが、正しい日本語を書く訓練を続けたからこそ、使いこなせるようになった文中の個性なのかもしれないと理解しました。ここが、はじめから書きたいことを書く作家さんと、ニーズに応じて書き分けるライターさんの違いなのでしょうね)
こうして、地道に占い師としての経験と原稿履歴を増やしていきました。
途中、新たなご縁をいただいて、占いバーの経営に携わりました。
バーを営むことになり、執筆時間がとれなくなるため、唯一のLUA原稿を残し、あとはすべてお断りすることにしました。
けれど、またここでご縁とチャレンジのチャンスが舞い込みます。
バーの所在地だった六本木のフリーペーパーが創刊されることになり、有料で掲載しませんかというお話を持ち込まれたのです。
私は営業されたのですが、それに逆営業し、「ページのはじめか終わりに無料で掲載していただけるなら、無償で占い原稿を提供します」と提案しました。
それでOKをいただいて、広告兼連載がスタートしたのです。
唯一の連載原稿も、フリーペーパーの原稿も、どちらもLUAの名前が出ている有難いものでしたが、なんと、両方とも週運
今の私からすると、大した字数ではないのですが、当初の私にとっては、莫大なボリュームのお仕事です。
週1日の定休日は、この執筆で費やされ、結局、休日はない状態でした。
けれど、それでは仕事以外のことが何もできなくなってしまうので、執筆速度をアップして、月4日の休日のうち、1日だけですべてを上げることを目指したのです。
はじめはなかなか難しく、時間をかけていましたが、徐々に執筆速度が上がり、最後は1日で8本の原稿を仕上げられるようになりました
という修行時代を過ごし、お店を閉店したあと、占い雑誌に営業をかけ、特集のお仕事をいただき、続いて連載を執筆するに至りました。
雑誌のあとに占いコンテンツのお仕事をいただき、書籍を出すまでの道のりはかなり長く、10年近くかかったと思います。
初の書籍は、一部だけをお手伝いした2011年の怪談児童書で、それから約1年後に出た共著が『四大占術でみる誕生日大事典』でした。
LUA単体での初の著書は、2014年の『説話社占い選書簡単でわかりやすいタロット占い』です。
そして、2017年の共著『基礎から分かるオラクルカード入門』、続いて出た著書『78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット』はLUAの集大成本となりました。
その後も、定期刊行となった怪談児童書で毎回お手伝いさせていただき、昨日発売の新刊『続 基礎から分かるオラクルカード入門』に至ります。
これは私の事例なので、もっと飛躍的に運をつかみ、とんとん拍子に目標への道を歩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、私のようなド素人からスタートする場合は、占い師としての実績を積みながら自分のスキル磨きをし続ける必要があると思います。
そして現在の私も、毎日が修行です。
書くということは、アウトプットするということ。
どんどん栄養となる知識やネタをインプットしなくてはいけません。
安心して立ち止まる暇はないのです。
占いの執筆に関してはこんなところでしょうか。
私もこれをまとめることで、10年以上の歳月を占いに費やしてきたことがよくわかり、自分でも驚きました。
まさに、筋トレ同様に、継続は力なりですね
ということで以上です。
ここでお伝えしたことよりも、さらに掘り下げて、いろいろとお話しようと思っているのが、占いビジネスフェアのトークショーです。
LUAの修業時代のエピソードと現在に至るまでの道のりを、トークショー第2部でお話させていただくことになりました
詳細とお申込みはこちら
占いビジネスフェア
2018年9月17日(月・祝) 四ッ谷の「イエナ」にて
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