びっくりなことを書いてみることにします。
占いはどうして当たるのでしょうか?
それは、本人が当たったと思うからです。反対に、外れるときは、本人が外れたと思うから。
今日、出先で雨に降られるかどうか?
結婚が決まるかどうか?
試験や面接に受かるかどうか?
といった、誰が見てもわかりやすい結果を導く占いでは、思う思わないに関係なく、シビアで確かな当たり外れが出ます。
けれど、性格や今の心情、考え方に関係する内容を占うときは、本人が当たったと思うかどうかで変わってしまうのです。
実際によくあるのは、友達同士2~3人で占いに来て、みんなで性格を占って欲しいという場合です。Aさんはこう、Bさんはこう、Cさんはこんなところがあるよねと、占い結果を告げると、AさんとBさんは「当たってる!」と言うけれど、Cさんだけが「そんなことありません!」と言います。けれど、Cさんに告げられた結果を聞いているAさんとBさんは、「当たってるじゃん!」「この前だって、こうだったじゃない!」と大盛り上がりをするのです。でも、当のCさんは「そんなことないよ」と不服そうな表情を浮かべたまま、占いを否定して帰って行くのです。
このように、認めたくない自分を指摘されると、聞く耳を持たない人と、痛いところを突かれても、「耳が痛いですー!」と笑顔で認める人がいます。また、自分ではピンとこなくても、周りのお友達から「そうだよ。こういうことあったじゃん」と言われて、「そっかぁ!」と言う人と、頑なに否定する人がいたり、「今まで気にしていなかったけれど、確かにそういうところもあるかもしれない」と自分を振り返る人もいます。
これは、占いの結果に限らず、認めたくないことは絶対に認めない人と、認めたくはないけれど、それも視野に入れて考えようとする人の違いの表れでしょう。
タロットやルーンなど、出たカードや石で占う場合にも、この特質は大きく影響します。嬉しいカードが出たときだけ、「当たってます!」と言うのです。しかも、まだ確定していない未来のことを占ってのことなので、当たっているかさえ疑わしい状況でです。けれど、好ましくない結果が出ると、「そんなはずないです!」と、まだ確定していない未来への占いを全面否定したり、もう1度、同じことで占おうとするのです。
もちろん、友達同士で占いに行っても、どの人に対してもまったくとんちんかんのことしか言わない占い師もいるでしょう。その場合は、その占い師の占いスキルが怪しいかもしれませんね
いずれにしても、占いの当たりはずれだけに注目するよりも、今の自分と向き合って、よりよい未来を拓くために利用するといいでしょう。
占いを信じる信じないと言う声もよく聞きますが、それもどうでもいいことです。いい結果を信じることも、悪い結果におびえることも似たようなもので、信じるから救われるわけではありません。
未来は生きている限り必ず訪れるので、予言を聞いて一喜一憂することに注目していても無駄でしょう。結果はいずれわかります。その結果を喜べるものにするにはどうしたらいいかを占うことに意味があるのです。