サシャ・ベネット監督の『皆殺しの流儀』2014年イギリスの映画です。

先日、皆殺し系映画の魅力を書きましたが、まずはタイトルに「皆殺し」の入るシンプルな映画からご紹介します。

現役を退いたシニアなギャングが、マナーと知能のない若手ギャングを皆殺しにする話です。

あれ? ひょっとして、もう、ネタバレしちゃった???

そうなのです。この映画はとてもシンプルなので、これで物語のすべて語ったようなものと言っても過言ではありません。

でも、観る必要はありますよ! 体の動きが衰えたシニアの元ギャングチームが復活するのですが、豊富な経験と、世の中を俯瞰する視野の広さが、若手ギャングのあらゆる面での小粒さをはっきりと浮かび上がらせる……という、渋くてダンディなギャングの活躍がクールです。

殺戮シーンは残念ながら、はじめのほうには出てきませんが、「相手は子どもだから、恐怖で泣き叫んでママを呼ぶまでいたぶってやる」という、しびれる台詞があったので、せっかちな私も、「ステク! 待っているわ! 楽しみー! きゃー!」と、素直に受け入れることができました(≧▽≦)

若手ギャングは、それでギャングなのかと聞きたいくらいにチンピラ感満載で、「自称ギャング」に認定して鑑賞していました。

若手は盗みで稼ぎながら、ぼろいアジトにジャージでたむろして、薬とセックスに耽っているようでしたが、シニアは自家用機を所有し、いつもスーツ着用でお気に入りの店に集まっています。

さすが、シニアですね! 元ギャングとしての蓄えに、年金収入もプラスされているのかも?w 殺しの場面でも余裕を見せる大物感があり、映画全体がかっこよかったです。ラストシーンもシュールでいい感じでした。

最近、中高年が主役として大活躍するアクション映画が目に付く気がします。元FBI、元CIA、元ギャングなど、年季の入った主人公が登場する作品は、世界的な高齢化を物語っているのでしょうか。元ハッカーや元執刀医の活躍も、シュールで良さそうですね。007も、シニアな香ばしさを醸し出す時代になっていますから、今後もシニアスターがどんどん増えるのかもしれません。

水戸黄門が、どんどん仙人化してスターウォーズのヨーダのようになっていくのも面白そう! それでもおぎんさんは変わらないという、一番の仙人ぶりで光っていたりして(≧▽≦)