以前、「香りの誘い ~ お線香の香り」でお線香の香りについて書きましたが、今日は悪魔の香りについてです。

10年近く前に営んでいた占いバーで不思議な体験をしました。赤い照明とキャンドルの灯りだけが頼りという薄暗い店内は、アンティークの置物で装飾され、壁には、ホンモノの動物の頭蓋骨が3体(バッファロー、トムソンガゼル、ヤギ)飾られていました。BGMは、ゴシックホラー、オペラ、雅楽、お経、グレゴリオ聖歌などをよく流していたのですが、ブードゥーの儀式や白魔術のチャントラ、悪魔召喚の儀式のCDにはまっていた一週間があります。連日、これらのCDを繰り返していたところ、CDの説明をしていない何も知らないはずのお客さんが、頭痛を訴えるのは悪魔召喚とブードゥーのCDで、白魔術に切り替えると頭痛が治るという不思議現象が。私はそこにずっといましたが、何を流しても問題なく、曲調的にはダークなものが好みということもあり、悪魔召喚CDを積極的に流していました。

すると、誰もいないある日、腐った肉のような下水のような強烈な臭いがしてきたのです。乾きものしか出さないバーですから、生肉を扱うことはありません。どこから臭っているのだろうと、臭いの出所を探してみると、なんと、ヤギのスカルのあたりからでした! 驚愕しましたね。悪魔の化身とされる動物はヤギです。タロットカードのデビルにも描かれていますが、頭がヤギで、胴体が人間のバフォメットを見ればわかりますよね。
デビル

連日、悪魔召喚のCDを流していたら、本当に誰かが来てしまったのかもしれません! 焦ってCDを止めて、以降はCDを封印し、お香を炊いて浄化をすると、腐った肉の臭いが消えて、いつもの状態に戻りました。あの後もCDを繰り返していたら、浄化できない状態になっていたかもしれません。

自分で思っている以上の恐ろしい体験をしたのだと思います。見えない存在は、本当にいるのかいないのかが謎ですが、見える見えないに関係なく、感じとるための術を、人はそれぞれ持っているのでしょう。恐らく私は、鼻でそれを感じるタイプなのかも。

見る、嗅ぐ、聞く、触れる、味わう・・・零感だから関係ないと思っている人も、もしかしたら、すでに何かを感じているのかもしれませんよ。