ホラー映画を二本立てで鑑賞しました♪
久々のホラー、し・あ・わ・せ(≧▽≦) 人のしあわせってわからないものですね。笑

今回は、アメリカンホラー『パージ』とその二作目『パージ:アナーキー』です。”パージ=Purge”、浄化のことです。不浄を払うために欲望を解放しながら、無駄に増えすぎた人口を減らして経済発展を促すという感じの映画でした。

<背景とあらすじ>
経済崩壊後のアメリカで、新しい統治制度がはじまったという背景のホラー映画です。「新しいアメリカ建国の父たち」を名乗る集団が、1年に1度、すべての犯罪が合法化される夜”パージ(夜7時から翌朝7時までの12時間)”を設けました。パージの間は、警察、消防署、医療サービスは停止となり、すべての犯罪が合法化されます。パージの導入で、人間の邪悪さや残忍さを年に一度解放することで犯罪率を下げ、多くの死者を出すことで失業率を低下し、経済状況を改善するという斬新な統治法です。ところが、パージでストレス発散を行う一般大衆をよそに、「新しいアメリカ建国の父たち」は貧困層を票的にして富裕層を楽しませることで、利権を守っている……という裏があったというお話です。

一作目の『パージ』は裕福な暮らしをするファミリーがテーマ、二作目『パージ:アナーキー』は一般大衆や貧困層がテーマになっています。個人的には『パージ:アナーキー』の方が、若干、リアリティが増しているように思えてオススメです。

<感想>
面白い背景だと思います。パージで使用できる武器はレベル3までですが、いろんな銃を乱射する人々が登場し、銃を試し打ちして楽しんでいるようにも見え、銃社会アメリカが抱える問題を風刺しているようにも受け取れます。また、定期的に人を減らすことで経済発展を促すところは、世界全体を見た人口爆発についての問題を突きつけているようにも思えました。この2点に着目すると、かなり深いホラー映画にも思えるでしょう。

ところが、ホラー映画のグロを求める人にとっては、物足りないのではと。グロシーンは少なく、ゾンビ映画風な新しい見せ方という感じでしょうか。ゾンビのほうがぐちゃぐちゃしていてグロいかもしれません。

けれど、かなりゾンビ映画に似た側面があります。犯罪が合法化されたことで、普段のうっぷんを晴らすために殺人を楽しむ人もいれば、人道的なモラルを失うことなく、パージを無事にやり過ごそうとする人がいる。ゾンビ映画では、ゾンビによって無法化されたところで、ゾンビと闘い、場合によっては人と死闘しますが、どんなことがあっても人とは争いたくないと考える人もいます。

(ここからは↓ネタバレあり……)

細かいところを見ていくと、『パージ』では、裕福な家はセキュリティシステムだけを使うのではなく、腕利きの殺し屋やボディガードを雇うのではという簡単な疑問が湧いてきます。いざというときの脱出用の装甲車も用意するでしょうし、窓から外を狙い撃ちするための仕組みも家に備え付けるはずです。……そんなことを思いついてしまったので、『パージ』には残念な印象が残りました。

『パージ:アナーキー』は、『パージ』と異なる見せ方をしていて、メインの登場人物は一般大衆なので、『パージ』で抱いた疑問や物足りなさはなく、自然に見ることができました。

パージが現実化したら、モテる男性の条件が変わるんでしょうね。まず、ひ弱はダメ。ケンカが強く、武器の取扱いに慣れていて、サバイバル力の高い人でないとという感じでしょうか。北斗の拳の時代背景が浮かんできました。

映画のことは以上です。

人口爆発は問題だと思います。各国の少子化の心配よりも、世界を見据えた人口調整が必要なはずです。食糧や住める土地を争うくらいなら、人を減らすほうが平和な解決策になるでしょう。延命措置も問題かと。
こうして考えると、医療の発展は地球をダメにすることなのかもという気もしてきます。少子化に合わせて生産力を失った人が減れば問題ないのではと思えるからです。元気なうちは働かないと! せっかく医療が発達したのですからね。