波穏やかな瀬戸内海、時折 通過する大型船の航跡が波打ち際を騒がせます。

ここは島の遺跡地、干潮時に合わせ 浜辺を歩きながら山際から流れ落ちた遺物を

探します。

 

 

 

 

 

「ありましたね」縄文時代の石器、石匙(いしさじ)です。

観察から右上部に作られたツマミ状の小突起に紐をつけ 腰に下げ携帯し切る 削る

などの万能利器として使用されました。

 

 

 

 

 

さらに年代は不明ですが上部のみが残ったイイダコ壷も見つかり この周辺海域で

漁をしていた事がうかがえます。

 

 

 

 

 

 

瀬戸内の島々では古墳時代にも土器に海水を入れ 火にかけるやり方で塩作りが

盛んに行われ 写真は壊れたその製塩土器の捨て場、積み重なり層となった状態が

ここでも見る事が出来ました。

ところでそんな土器だまりの表土には漂着ゴミの発泡スチロ-ル、ペットボトル

などが散乱し、現在の瀬戸内島嶼部の漂着ゴミ問題を表しています。

 

          浜辺にて  人の営み  層に見る

 

 

 

 

 

また浜辺からは四面すべて使用した砥石も採集、さて いつの時代のモノか?

すぐ近くの山腹には江戸期に割られた石が残石として残り この時代、幕府の命に

よって瀬戸内の島々からは多くの石が切り出され 城の石垣などに使われこの島も

その一役を担っていたと思われます。

採集品の砥石、同じモノがもう1点採集されており当時、石を割る時に使うノミの

研磨に使われたのではと見ていますが・・・。