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『ガラスの動物園』の感想は→ こちら
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15分休憩の後、続けて始まった後日譚『消えなさいローラ』の感想です
この二つの作品を続けて上演するのは世界初の試みだったとのこと
●『消えなさいローラ』
別役実による後日譚 テネシー・ウィリアムズの作品を受けての物語
こちらは原作を読むことができなかったので初見です
ガラスの~から3年後の同じアパートの部屋 ローラと思しき女と、そこへやって来た葬儀屋の話
今回、葬儀屋の男は尾上松也さんが、もう一人のローラは日替わりで残りの3人がそれぞれ演じます
私が見に行った回はもちろん和田🐻さんの回でした
最初の戯曲も、この消えなさい~も、どちらも息苦しさを感じる人々の感情が中心にある気がしてるんですが、その中でもくすっと笑えるシーンがないわけではありません なかったらこっちまでずっと息が詰まっちゃう
ということで、和田ローラは少しコメディタッチな感じでした
元々、和田🐻さんと松也さんがお友達というのもあってか、なんか生き生きしてたな~
トムが家を飛び出してローラと母・アマンダが暮らしている(?)荒れた部屋の中なんですが、
葬儀屋にお茶を出した時、カップの汚れをこすってその濁ったお湯をポットに戻したり、床に落ちてるお砂糖のかけらを探してみたり、先の舞台でジムが隠した食べかけのチューインガムを吐き出したり
目が狂気じみててよかった 笑
ここで、「ローラと母・アマンダが暮らしている(?)」とされるのは、実はアマンダは既に亡くなっている、という結論だから その母の真似をして一人二役を演じながら暮らすローラ
気が狂いそうになるのも分かる気がする
その後も一人トムの帰りを待ち続けるけれど、結局、3年後にやってきた男が教えてくれたのは、トムも既に亡くなっているという事実で
最後は本当に一人になってしまうローラ
全体を通して、後味にもほの暗さとか孤独感が付きまとう物語でした
ここで回収されるガラス~からの伏線
葬儀屋を名乗る男からローラが告げられた事実はもう一つあって、弟のトムが実は同性愛者だったということ
前半のあのダンスシーンは、トムの思いの表れだったのかもしれません
ガラス~の終盤に親友の結婚を知って飛び出したトムですが、閉塞感のある世界で唯一の支えをなくしてしまった、という感じだったのだろうか
この『ガラスの動物園』という作品自体は世界中いろいろな劇団によって過去何度も上演されているし、その数だけ解釈の仕方があるんだろうけど、
今回のように続けて演ることで、こんな解釈や感じ方もできるというところでは同時に見る意味もあったかなと
雨の描写で始まった舞台 後日譚の最後にも、土砂降りの雨のように降り注ぐ砂の演出が印象的でした
今回、和田ローラの回のみしか見られなかったのですが、渡辺ローラ版、吉岡ローラ版も見たくなりました
それぞれ演じ方も違うだろうし、どの回を見た方も他のローラが気になるとおっしゃっている印象でした
東京公演が終わった後、えりさん、和田🐻さんの出身地である山形県での公演もあり、
お二人の地元凱旋公演も本当は見に行きたかったな~
去年山形行ったけど、こちらからの道程が大変過ぎてね 本当、隣県なのにもっと行きやすくなってほしい
最後に、ロビーにあったお花たち
吉岡里穂ちゃんに『理想的本箱』から来ていた
この番組、面白いのでおすすめです