お手本となる主人公を模倣することばかりではなく、友情を深める「儀式」であり、「役割」を学ぶ「社会参加」であります。
しかし問題もあります。それはやりたい役が「被った」時です。
誰もがカッコイイ主人公を演じたいのです。
しかし、誰もが演じられるわけではないのです。
そこで男の子達のピラミッド式の階層社会がモノを言うのです。
実は最も「平和的な」遊びは「ライダーごっこ」でした。

ライダーはたくさん居ます。
誰もが好きなライダーを選べばいいのです。
画像は7人ライダーですが、スーパー1まで9人居ますから、倍率は定員割れするくらいです。
だからライダーごっこは最も平和的な遊びでした。
それに比べて戦隊ヒーローごっこ

は危険です。
五人居ても皆が演じたがるのはレッド、ブルー、グリーン/ブラックの三人枠しかありません!
食いしん坊のイエローや、お笑い担当のバトルケニアは皆から敬遠されます。
必然的にグループで立場の弱い太めの男の子になります。
そして究極はピンク担当です。
いわゆる「女役」は男の子社会では屈辱であり、階層の底辺でした。
しかし、私はずっとピンク担当でした。私が育った神戸の静かな昭和の町は、女の子とは一緒に遊ばない硬派の集団でした(笑)。
他の男の子グループでは「ピンク担当」は陰湿ないじめになることもあったそうですが、私がモモレンジャーがイヤリング型爆弾を投げるシーンまで完璧に演じるので、争いはありませんでした(笑)。
それよりも最も熱く危険なバトルは「宇宙刑事ごっこ」でした。

ギャバンは一人しか居ません!
相棒のリリィは女性だから嫌、悪役は嫌。
最終的にはバイクやドリルカーを擬人化してました(笑)。
しかし、ギャバンごっこに文字通り頼もしい助っ人が現れます。「変身しない宇宙刑事アラン」が30、31話にギャバンを助けてくれます。
たった二話だけでしたが、アランのスマートなカッコ良さは強く印象に残ってます。
そして最近知ったのは、宇宙刑事アランを演じたのも、仮面ライダーV3とアオレンジャーを演じた宮内洋さんだったのです(終)