第二道3~妖!萌慎艶戯塾 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

あくまでメモなんだからね!

狼男…20世紀半ばの怪奇小説で大人気となった西洋を代表する妖怪。
満月の光で狼に変身する姿はあまりに有名。
しかし、元々の伝承は、ライ麦の保存方法が劣悪だった中世に流行した「狼病」が原因。
この傷んだライ麦を食べると四肢が麻痺し、四つん這いでしか歩けず、脳にも異常が見られ、常に獣 の様な唸り声をあげたという。
また、中世魔女狩りの時代には、魔女裁判で有罪にされた女性と同じく、男性に対する「狼狩り」も行われた。「狼男」として有罪となった男性は、獣の皮を被らされ、町を追放されたという。
「狼男」扱いされた男性達は徒党を組み、生活の為及び、復讐の為に、深夜に富裕層の倉庫を襲ったという。
明るく照らされた満月の夜は、特に仕事がしやすかったという。
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「…着物…似合ってるじゃない…。
人間界では私には見せてくれなかったのに…。」

「摩亜耶には本格的に山田家の茶会に招いたことはなかったからな。
二人きりの遊びの延長で大まかに茶道を教えたくらいで…。」

「それでも私の為だけに着てほしかったの!」

…そうか、摩亜耶さんもこの和装姿の山田さんは初めて見るのか…良かった…って、私は何を安心してるんだ?

「クックックッ、いやぁ青春だねぇ、お嬢さん…。」

「ちょっと、狼男さん!変な茶々入れないでください!
手元が狂うじゃないですか!
かごめちゃん!ちゃんと見張っててよ!」

「ハハハ、蜂のお嬢さん。それがしは貴方の敵。
本当なら邪魔しない方がおかしいんだぜ?
だが、それはそれがしの騎士道に反する!」

「騎士道?」

「あぁ、最初に『華道』が出た時にまさか『騎士道』や『武士道』は?とも思ったが、どうやらそれがしの思い違いだったようだな…。」

「…ヨシノブさんでしたね…貴方は他の羅漢塾の塾生とは少し違うようですね…いえ、山田さんとは別の意味で…。」

「ハハハ、流石は『守護鳥』と呼ばれるガーゴイルのお嬢さんだ。大した観察眼だ!
いかにも。それがし以外のR-4はバハムート塾長の為にだけ戦う連中だ。
そしてこの山田殿やアル殿、そしてゆかり教官はバハムート塾長の寵愛を受け、その恩返しをしようと参加を決意した連中だ。
だがそれがしは違う。」

「貴方は何の為に?」

「答えは『騎士道』。それがしは己の誇りの為にのみ戦う。」

「そうなんだよ摩亜耶!だからヨシノブ君は数少ない僕の友達なんだ」
(続)