日本人には馴染みない言葉かもしれませんね。
カトリック、プロテスタントとも違う
「第三のキリスト教」
って言葉なら聞いたことがあるかな?
「東方」じゃなく、個別に「ロシア正教会」「ギリシャ正教会」ならば耳にした人も多いかと思います。
****
313年 強大な勢力を誇るローマ帝国は、ミラノ勅令によるキリスト教を公認。
392年 キリスト教をローマ国教化。
395年 ローマ帝国が東西に分裂。
東ローマ帝国のコンスタンティノープル(トルコのイスタンブール)教会と、西ローマ帝国のローマ教会とは互いに主導権を主張し合うことで対立。
867年 東西教会が互いに破門。
1054年 東西教会が完全に分裂。
東は東方正教会となり、西はローマ・カトリック教会となる。
なお、カトリックとは「普遍的」と言う意味です。
「正教」とは、キリスト教の正統派を主張するという意味です。
東方正教会の特徴は原始キリスト教に近く、神秘的な儀式を持つ立体聖像ではなく、イコン(聖像画)を崇拝する皇帝教皇主義(国王が教会の長)を採る。
東西の対立の激化の一因が、726年に東ローマ帝国のレオン3世が聖像崇拝禁止令を発布することでした。
イスラム教もユダヤ教もキリスト教も、神様の姿を描いてはいけません。
この偶像崇拝禁止がイエスや聖母マリアという「神様ではない者」に該当するかは教義の別れですよね。
イスラム教は更に厳格で、預言者ムハンマドを描くことも出来ません。
そんな中で、東方正教会の「絵」を崇拝するのがとても面白いなと思いました。



聖像画とはイエスや聖母マリアや聖人を美しく彩色された木版画です。
やはり経典とか、紙に書かれた(描かれた)文字に頭を下げる宗教よりも、拝む対象が彫刻や絵の様に「人間の形」をしてくれてる方が安心する私です。
で、東方正教会は15世紀からはモスクワに総本山を移し、ロシア正教会やギリシャ正教会の他に、ルーマニア正教会、セルビア正教会などがあります。
そして驚くことに、日本にも「日本正教会」があるのです。
それはまた次の機会に…。
ありがとうございました。