人間の姿じゃ本領発揮出来ないけど…勝手に私を写メしたそこの地味なオバさんを真っ裸にするくらい簡単なんだから！」
うわぁ…小夜ちゃんが妖精で、真利子さんが悪魔とわかった途端にターゲットを私に変更ですか？
しかも「脱衣の悪魔シトリーの偽者」って開き直った後に、人間の私を狙うなんて…。
なんか…可哀想になってきた…。
真利子さんはその「強すぎる正義感」で不器用に魔界で暮らしてたから序列最下位なのはわかるけど…。
この莉緒ちゃんは見栄っ張りというか、つかなくていい嘘で大きく見せようとするから…うん…下から2番目の71位ってのもなんか…わかる…。
バティンさん、パイモンちゃんに他の魔王の方々…。
星明はこんな濃いお仲間達相手に、大魔王総統閣下として2500年近くも魔界を統治してきたんだね…。凄いなぁ…この見た目小学生のダンダリオンさんに、私と星明のこと話したらどうなるかな？
信用せずに逆上するだけかな？
それとも泣いて許しを乞うかな…？
でも…これは私が自分自らから首を突っ込んだこと！
私はやるわ！星明みてて！
「やってみなさいよ『ブービーちゃん』！真利子さんが貴女の為に序列最下位を選んだんだろうなってのが良くわかったわ！」
「誰がブービーちゃんよ！
あとから裸にされて泣いても知らないんだから！」
「こっちのセリフよ！逆に貴女を裸にしたら、一連のことを話してもらうわよ！」
「いいわよ！ただの人間女性に負けるわけないでしょ！
『見よう見まね、風花武装解除！』」
「いや～ん！何このエッチな風～！あ～んスカート履いてくるんじゃなかったー！」
…真利子さんに聞いた話では、シトリーさんの脱衣術にも種類とランクがあって、本当の風花武装解除は相手の身に付けてる物を花びらにして裸にする術だそうだ。
そしてそもそも武装解除は、敵の盾や鎧を破壊して味方の攻撃を有利にする補助魔法なのだが…。
人間の私がこんな魔法をかけられたら、路地裏でトラウマものの恥ずかしい思いするだけだけど…。
「奈々子流陰陽折り紙術パート1『身代わりヤッコさん』」
私のスカートが花びらになる前に、折り紙は私の代わりに粉々になった。
その瞬間、私の周り全部がスローに見え、莉緒ちゃんの背中に立ち…
「明日香さん、お仕置きタイムよ！」