遂に上から二番目のケルビム(智天使)までたどり着きました。
次回に最上位のセラフィム(熾天使)を書き、あとがき考察を記述して完結としたいです。
前回に少し記述しましたが、智天使は
「神の王座(座天使スロウンズ)を牽引する者」です。
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預言書「エゼキエル書」には、人の顔を真ん中、右に獅子、左に牛、後ろに鷲の4つの顔を持ち、4つの翼を持つ奇妙な生き物が神の御座を運んでいる場面が描かれている。
彼らは燃える炭火が輝くようで、稲妻を発している。これが聖書の解釈によってケルビム(智天使)だとされた。
「天上位階論」にゃれば智恵の存在である。
神を見て、その美を観想することが出来るほどの優れた認識能力を持つ。
しかし、その認識は人間が知性や感性で捉えられる次元でなく測りがたいものだ。
ケルビムはその智恵を下位に注ぐ。
赤い熾天使に対して青く描かれることが多く、本を持ってるという。
翼を生やした人面獣身の幻獣=ケルブ(単数表記)となる。
もともとはバビロニアなどで、宮殿の守護者として入り口の柱に彫られたりしたものという。
「創世記」には、神はアダムとイヴを楽園から追放したあとに、不死を与える命の木に至る道を守るため
「エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置いた」とあり、この場合は明らかに、宮殿の守護者と同じものだろう。
契約の箱の上に置かれたケルビムも、ソロモン王が神殿の至る所の装飾に用いたケルビムも、幻獣としてのそれだったに違いない。
また、背中の上に玉座を乗せた姿のレリーフが残っており、この姿は
「主は天を傾けて降り、密雲を足下に従え、ケルビムを駆って飛び、風の翼に乗って現れる」とのサムエル記下や、「ケルビムの上に座しておられるイスラエルの神」との列王記下の既述に対応する。
性格と働き
知恵を司る
神の超越的認識
完全な認識
叡知の証明
知恵を注ぎこむ
風の化身
神の玉座を運ぶ戦車を駆る者
下位の天使に知恵を授ける者
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はい、以上が文献にあるものです。
皆様おわかりでしょうが、早い話が
「スフィンクス」ですね(笑)。
智恵を授けるってのも、旅人になぞなぞを出すスフィンクスと一致します。
私はこれを「多神教を取り込むことでの聖書の教えの優位性」と解釈します。
また4番目の階級のドミニオンズ(主天使)は下級天使にとって「上司」ですが、ケルビムは天使から見ての天使だと思います。続