天使辞典8 スロウンズ(座天使) | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

はい、遂に今日から「上級天使」に入ります。

私は9段階の天使の中でも、特にこの座天使を書きたかったのです。

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スロウンズは非常に謎めいた存在である。エゼキエルの幻視の中でケルビム(智天使)と共に登場する「車輪」のことなのだ。
4人のケルビムの傍らに車輪達は居て輝いている。
車輪の外枠は高く、その周囲一面に目が付いていて、はるか上に水晶の様な天蓋があり、その上に王座がある。
車輪は王座の一部とも言える。
エノク書では、この不可思議な乗り物を熾天使や智天使とともにスロウンズ(座天使)として天使に格上げし、神の御座を常に警護し、天の軍勢をなすものとして説明している。

「王座も主権も、支配も権威も、万物は御子において造られた」

というパウロの書簡をもとに「王座」と命名し、偽ディオニュシオスによれば、
「王座とは崇高で卓越したもののことであり、あらゆる地上的なものから隔絶し、さらなる高みへと上昇し、神からの訪れに対して開かれている存在だとしている。
大グレゴリウスはスロウンズの役務を「神の決定の実現」と考えた。
正義を司る天使とされ、天秤をイメージとして一緒に描かれ るかとがあるという。
また偽ディオニュシオスは

「預言者たちが獣やら車輪やら馬鹿げた姿に天使を描いたのは、最もらしい姿で描写してそのまま納得されるより、天使の真実を思い巡らせる契機を与える方が良いので正しいことだ」と述べています。

性格と働き

高みへと上昇する。

神の受容、不断の把握と享受
神を下位のもとに運ぶ。

正義を司る。
宇宙の調和を保つ。
駆るもの。
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以上が書物にある既述です。
はい、この座天使だけ、人間に翼の生えた森永のエンゼルマークの様な天使じゃないんです(笑)。
「山車」なんです(笑)。

何故、スロウンズだけ車輪なのかと言えば

「わからない形を残すことで、神、教義、信仰を考え続ける為」

と私は考えます。

車輪そのものなら、座天使はたった四人なのか?とか、ヤハウェの王座そのものに人格があるならたった一人なのか?とか、そもそも人数の概念が当てはまるのか?との疑問が浮かびます。

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ナツメ社 「図解雑学 世界の天使と悪魔」藤巻一保=監修

からです。

上級天使達とヤハウェを馬車に例えると熾天使…御者
智天使…馬
座天使…荷車

です。