HOTなお年頃~テッペキ!アフターストーリー。 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「残念だったな、大谷さん!それ、赤松!」

「ウソやん!相良主将、いつの間にマルセイユルーレット憶えたん?」

男子チームと女子チームのフルメンバーでの練習。
私の姉、右サイドハーフの伊達まどかと、左サイドハーフにコンバートされ、背の低さと守備のハンデから解放された里見先輩の、僅かな連携ミスを見逃さなかった相良主将は、初披露のマルセイユルーレットで右サイドバックの美空ちゃんを抜き去り、前線の赤松くんにパスを通す。

「OK!相良先輩ナイスパス!もらった~!」

「宇都宮先輩!ここは私が!…スコイ…!」

「マジか!?赤松が力負けした?」

「っきしょう!パワー勝負だけなら遂に横綱に負けたな!」

「横綱って呼ばないで!宇都宮先輩今よ!」

身体をぶつけて赤松くんのシュート防いだセンターバックの吉岡さん。
そしてこぼれ球を押し込もうとする相手に、ラインを上げてオフサイドトラップを仕掛けたのは、もう一人のセンターバックの宇都宮先輩だ。

完成度としては三年生の南部、最上ペアにはまだまだ及ばないが、宇都宮先輩は最上先輩譲りのライン統率能力を買われてセンターバックにコンバートされた。
そしてそのパートナーは、私と同じ一年生の吉岡常子ちゃん。夏くらいからぐんぐん背が伸びて、柳生先輩と同じくらいの長身です。
横の動きは鈍いけど、高さと当たりの強さで守る、古典的ストッパーの彼女が、知的さで守る宇都宮先輩と補完性が高いみたいです。
男子は吉岡さんのふくよかなフォルムと、名前の響きから「横綱」ってあだ名で読んでるみたいですが、実際に吉岡さんが小学生時代にわんぱく相撲の横綱だったことは秘密です。これを知っているのは私だけで、秘密を守る代わりに柿崎先輩とムフフな状況をセッティングしてくれたおかげで私は…♪
彼女には一生感謝し続ける伊達さやかで~す♪
勿論、最後の砦に結城主将が存在感を発揮してるからこそ…。
なんですけどね。
中島先輩や高坂先輩からチームを託された結城主将は、最初はその重圧から身体を壊した時もありました。
主将不在の中、守護神の席が廻って来た私は、改めて結城主将や榎田先輩、真田先輩、そして敬愛する柿崎先輩の凄さを改めて知りました。
(私が出た試合がどれだけ惨敗したかは秘密)
復帰した結城主将は髪をベリーショートというか殆ど角刈りのように刈り込み、一年生女子のファンが日に日に増える中、一人で「恋愛封印」を誓ったようです。終