「ホントですぅ。駄目モトでチャットのお願いをしたらOK貰えたです。」
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(以下、「 」は画面上のチャットのやり取り。( )は声に出して喋ってる会話です。内容は非公開のチャットルームに移行しました。)
「ハンネをそのままASMOにするなんて君も大した勇気だね。
その勇気に敬意を表して特別に相手してあげよう。
僕は数々の『成りすまし』を相手にしてきたが、君は信憑性があるからね。」
「信憑性も何も私は本人です!
ネット中継が中止になったのは、運営を代表してファンの方々に謝罪しますが、 無断で私のライヴをネット配信するのは犯罪です!
ファンを想って正義の味方気取りはやめてください!」
「まずは信憑性の理由を説明しよう。
ASMOちゃんは19:24分にリハーサルを終えて、20:07分にミーティングを終えて帰宅してるはずだから、この時間にネットを閲覧できるのは自然な流れ…だからだよ。
無断?運営?君は何を言ってるんだい?
ASMOちゃんは『僕の』ASMOちゃんなんだから、ネット仲間にお披露目したいのは道理じゃないかい?」
(気持ち悪いですぅ~!熱狂的なファンは確かに居るですけど、スケジュール調べてるなんて筋金入りのストーカーで、ハッカーの合併症です。
パイモン、ベルフェゴールくん助けて~。)
(ライヴ前にアスモデウスちゃんの心が折れたら元も子もないよ!
キーボード入力は僕がするから、サタン様とパイモンは指示を出して!)
(よし、ベルフェゴールよ、やんわりと『悪魔』の関連性に聞いてみよ。ウォサゴの爆死をどのくらい認識してるかだ。)
「貴方は爆死した『珊瑚』じゃないの?珊瑚は珊と瑚の二人組で、珊だけ死んだから貴方は『瑚』と名乗ってるの?
ねぇ、貴方は取り返しのつかない世界に踏み込み、利用されてるってわかってる?」
「ふ~ん、君がどこまで知ってるかなんて興味ないけど、僕は『操られ』ていないよ。
僕は『融合』したんだ。」
(益々気持ち悪いですぅ。明日こんなのがドームに居るなんて嫌ですぅ。)
(アスモデウス、精神に悪いからお前はもう観るな!
ベルフェゴール、構わん、直球で尋ねろ!)
「瑚さん、つまりマルバスと『反転契約』してないってこと?」
「これは驚き。
その通り、主人はあくまで僕だ。
君が気に入ったよ。
特別に教えてあげる。
ネット、ドーム、そしてもう一ヶ所で僕は悪魔の力を利用して新世界の神になる。」