※あくまでメモなんだからね!
ソロモンNo.5マルバスは元は木星の天使であったが、ルシファーに賛同し、共に堕天した。
「工芸と他者の秘密を暴く悪魔」として、かつては機織りや陶芸、刀鍛冶や宝石職人に重宝された悪魔であった。
彼自身も職人気質で他者との交流よりも自らの作品にのみ関心が強い。
パイモンに科学の知識を授けた経緯もある。
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「まさかマルバスとは…。ロストファイブでも目立たぬ存在故、リーダーのアガレスが死んだので、後に事情を聞く程度はしようかと思っていたが…。」
「サタン、マルバスを中世ヨーロッパと同じ価値観で判断してはいけないです。
人間界で道を踏み外す医師は、少なからずマルバスの影響を受けた、と私が勤める病院で聞いたことがあるです。」
「ラファエル姉さん…。
確かに『工芸』と『秘密を暴く』が医師の立場を悪用させるのか…?」
「それだけじゃないわ。
現代のネット社会の『科学』と『他者の秘密を暴く能力』は、これほどマルバスを歓迎する世界はないわ!」
「アガレスに代わり、三界(天界、魔界、人間界)の転覆を謀る気か…?
嫌、職人気質なマルバスにそんな野心は…。
そうだ、パイモンは?彼女は魔界でマルバスから科学の手解きを受けたのであろう?
バティン、パイモンはどこだ?」
ベルゼバブこと曽根先生の広い広いマンションを見渡しても、星明が話す『パイモン』と呼ばれる女の子悪魔は居なかった…。
すると、バティンさんが…。
「申し訳ありません、サタン様。
パイモンは久美子様を見るなり、『お前か?サタン様に近付く好色女は?』とシトリーを召喚しそうになりましたので、緊縛して猿轡を噛ませ、クローゼットに放り込んでおります、ご安心を…。」
「バティン、余に代わり適切な処理を済まない。
奈々子さんにも同様のことをせぬ言質を取り次第、連れて参れ。」
「かしこまりました。」
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「お前が奈々子か?ふ~ん、よし、ルシファー様の『容れ物』としてならパイモン合格点やってもいい!」
「あ、ありがとうございます…。」
あれ?私なんでこの娘に頭下げてんだろ?
「マルバスの心意知りたければ、珊瑚のページで呼びかけるのが一番!パイモンそう思う!」
「やってるけどガン無視よ!書き込みもチャットの申し込みもスルーしてるのよ。」
「久美子じゃない、アスモデウスが本人として書き込め!嘘でもこのバカ食い付くはず。」続