12月28日 昼
「この珊瑚と名乗る者…あからさまに怪しいな…。
『神は貴方の前に現れる』と謳っておきながら、この者のページは表紙だけで、具体的な方法を示すページに行けぬではないか。
ただのハッタリか、頭のおかしな輩か?」
「サタン様、トップページしかなくても、こんなにコメントがついてる方がおかしい!
証拠隠滅で削除した可能性高い!」
「パイモン、それは本当か?ならば何と姑息な…。
待て…あったぞ!エターナルビューティーの名での書き込みがここにも!」
『貴方のおかげで私は自分に自信が持てました。』
だと…?
久美子殿…やはり、この者がネットを介して反転契約を…。
そして久美子殿は夢見の悪魔ガミジンを召喚し、ひったくり犯は盗賊の悪魔ウォレフォルを…。
面識の無い者を結びつけたのはインターネット…?
だが『珊瑚』なる者の動機は余を狙うこと…ロストファイブめ!人間達を傀儡とするとは許せぬ!」
「サタン様、一般ユーザーとしての権限しかない私達には限界ですぅ。
あとはミカエル様に情報提供して、警察組織に入ってる天使に任せるですぅ。」
「ASMOちゃんの言う通りですよサタン様!今の僕達は人間なんですから。
さぁ、お昼にしましょう、寒い日は鍋が最適ですよ!」
ベルフェゴールが一旦ネットを閉じて、昼ご飯にすることを提案した。
パソコン画面を見続ける疲労は、バイト先の疲労やジムで汗を流すのとは違う種類だな…。
「美味しいです!ベルフェゴールくんのお料理は最高!流石、私のマネージャーですぅ。」
「いやぁ、僕はベルゼバブ様宅から高級な牛肉を拝借してきただけですよ。」
「アスモデウス、和んでる場合か!お前は理数の魔王なら、もっと早くネットの可能性をサタン様に進言しろ!」
「私だってアイドルとして忙しいんですぅ。パイモン、魔王の私に対してその口の聞き方は躾が悪いです!」
「パイモンはサタン様とルシファー様だけに仕える!無能な魔王は命令するな!」
「何という不遜な態度!魔界裁判ですぅ。」
「無能で無乳な女は直ぐに訴える訴えると騒がしい!」
「パイモンが大き過ぎるです!私は13歳だからいいんです!
魔王への侮辱!決闘です!」
「パイモン逃げない。受けて立つ!勝負は?」
「女の決闘はシトリーと決まってるです!」
※ソロモンNo.12・シトリーは『意中の者の服を脱がす』という能力しかない驚くべき高位悪魔です。