最終回・魔女っ子戦隊テッペキ!エピローグ | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「おぉ、ロミオ!どうして貴女はロミオなの?」

北条祭二日目。
代役としてジュリエット役に抜擢されたのは演劇部のさやかちゃん。

嵐のハロウィンパーティー?が終わり、学園と町の空間が繋がった時は夜明け近かった。
生徒も先生も、みんな寝不足と疲労が酷く、演劇部のヒロイン役が倒れたので、演劇部と袂を別っていたさやかちゃんが急遽呼ばれた。
私も瑞穂達も、何とか眠い目をこすりながらさやかちゃんの晴れ舞台を見ている。

今はただ、「あぁ、これが平和なんだなぁ」と改めて噛みしめてます。
でも、平和って眠い(笑)。

そして…。

****

「待って!何も言わないで帰るなんて酷いよ!」

天に還ろうとするマリアを引き留める私達。

「やめて…。貴女達に会わす顔がないわ…。
天界からは左遷させられたし、トオルとの子は生まれてこなかった…。
そして何よりも私は私情で貴女達を魔法戦士にしたわ。貴女達なら純潔を貫く戦士になれると勝手に決めつけて…。アツコのことが何にも反省になってなかったわ…。」

「でも、マリアのおかげで私は相良さんに出会えました!彼は麗美ちゃんの将来の為にスウェーデンのエルフ族の森へ行くそうですが…。私は追いかけます!」
「柳生さん…。地上に降りれる許可が出たら、アイとマキを連れて必ず会いに行くわ。」

「みんな、待ってますから…。特に西九条さんはアイちゃんを…。」

「わ、私は守護天使ラファエルです!一人の人間に思い入れるなんてありえないです!」

「♪私は残ってミカエルさま探し♪」

「マキも一旦帰って報告書作成です!」

総司令マリアの正体は大天使ガブリエルだったとしても、私達を少女から少しだけ大人にした貴女は間違いなく聖母でした。
今度会う時は、また赤ちゃんを産んでほしいな…。

****

「女の子~?」

あれから数ヶ月。ハロウィンの夜も、魔女っ子のことも誰も話さなくなりだした頃、学園を訪れた恵さんが私達に言った。
「ええ、病院で診てもらったら女の子だって。ユダの再降臨だなんて天界もデタラメばかり!ねぇ猶輝恵(ゆきえ)ちゃん?パパが帰ってくるまでもう少し待っててね。」

間もなく生まれる新たな命。転生に性別は関係ないことは言わない方が良いだろう。
そして「死を贈る儀式」をしない限り、バンパイアは必ず復活するだろう。

**
「寿退職された大谷の代わりの体育の先生を紹介します。
真田正行先生です!」