クレープ屋さん「アルケ」のアルバイト店員の相良さんの指導を受け、悪戦苦闘しながらも何とか自分のクレープを焼き上げた私達。
早速、優矢さんに試食してもらい…。
「うん、美味しいよ。
俺だって最初からこんなに上手く焼けなかったよ!」
「そんな…相良さんの教え方が上手いからですよ。」
「さやかちゃん、なんか柳生ちゃんとマンツーでやらせたら良かった?
私達要らなくない?」
「クレープ屋のバイトには惜しいな。」
「はい、好青年かと。」
「うん、柳生ちゃんの方がアプローチされるって、凄いレアケースよ!」
「相良さんってズバズバ直球で来ますね。
女としては恥ずかしいけど嬉しいですよね。」
こっちまで和む柳生ちゃんと相良さんの雰囲気。
そして…。
「あの、北条祭を一緒にって…?」
「あぁ、当日は商店街と学校側の依頼で出店を要請されたから、俺と純で学園には行くけど、空いてる時間は柳生さん!君と祭りを楽しみたい。
断られても、俺は何度でもお願いする!」
「そんな…。こ、断る理由がありません。
私でよければ…。
バスケ部の出し物で少し抜けますが、それ以外は一緒に…。」
ホントに情熱的。
どこかの変態将軍にも見習ってほしいわ!
全く!アイちゃんがヤリティエを感じたって言ったから、ナイトメア将軍が店に…来るわけないか…。
でも不思議ね、ただの不良学生にそこまでのヤリティエが?
と悩んでたら…。
「♪クレープ食べたい♪マキも食べたい♪京子と彩のがおいしそう♪」
さやかちゃんのポケットの中のマキちゃんが叫びます。
すぐさまアイちゃんがたしなめ…。
「マキ、マリアほど力のない私達がこの星で人間化するのは、負担が大きいです。
仮に人間化に成功しても、妖精としての能力がなくなるです。
それでは使命を果たせないです。」
天真爛漫なマキちゃんと違ってアイちゃんはいつも現実的です。
そんな二人を見兼ねた瑞穂は…。
「構わん。
魔王軍は私が『風』を巡らせてる。
お前達がクレープを食べるくらい誰も責めんさ。」
「わ、わかったです。
マキ一人では心配ですから、私も変身するです。
エイ!」
「♪女の子♪クレープ食べれる女の子♪」
二つの光に包まれ、小柄で三つ編みが可愛いアイちゃんと、アイドルみたいに美人なマキちゃんが…。
なんで全裸なのー??
「マキ!ちゃんと服までイメージして変身するです!」
「♪大きくなれた♪」