(ヨシュア記3章)
「お前達、よくやってくれた。」
エリコ攻略に向けて、無事に帰還し情報を持ち帰った密偵二人。
若き指導者ヨシュアは勢いを駆り、ヤハウェから授かった十戒石板を神輿で担ぎ、軍勢をヨルダン川まで進めた。
「ヤハウェよ!
我に力を。」
ヨシュアが祈りを捧げ、十戒石板の神輿を川に近づけると…。
モーセほどの奇蹟では無いにしろ、ヨルダン川の流れが見事に止まりました。
軍勢が川を渡りきった時、一人の男が立ちはだかった。
「我はヤハウェの将軍。
そなた達に秘策を授けにきた。」
白銀の鎧と剣に身を包んだ男を誰もが怪しいと思います。
しかし、ヨシュアだけは彼を信用しました。
「六日間、城壁の周りを一日一周しなさい。
七日目は特別に七周するのです。
周り終わった時に奇蹟は起きる」
ヤハウェの将軍はこれだけを言い残し、姿を消しました。
「ヨシュア様、本当に奇蹟は起こるのでしょうか?」
「ヤハウェを信じよ!」
「これで七周目だが…。」
その時、
「地震だ!壁が崩れる!」
地震に乗じて軍勢を進めるヨシュア。
瓦礫が降り注ぐ中、ヨシュア軍の密偵一人が娼婦ラハブさんを救出します。
これを機にヨシュア率いるユダヤ人が大都市エリコの支配権を得たのでした。
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はい、今回も突っ込み所が満載です。
ヨシュア軍は十戒石板を神輿で担ぎ進軍しました。
「我らにはヤハウェが付いている」
と思わせ、兵の士気を高めるには有効でしょう。
しかし、長らく私のブログを読んでくださってる方はわかると思いますが、ヨシュアのこの行為は間違いなく
「偶像崇拝」
です。
人間の似姿をした神を造らなければいいというわけではないと思います(笑)。
「像」よりも石板に執着する方が人間として不自然に思えるのですが…。
人形を愛するピグマリオンコンプレックスなんてユダヤ教徒には理解出来ないかもしれませんね。
次に、この漫画の作者三笠加奈子先生は、「ヤハウェの将軍」を「策を授けるだけなら、別に天使でもいいのに」と解説しています。
しかし、私SPA-k流の解釈では、この時ヤハウェが人間の姿をした将軍を遣わせたのは
「天災を軍事利用したユダヤ人の逃げ道」
と解釈します。
そうです。
ヤハウェが地震を予知出来るなら、エリコの住民に天使を遣わせ、避難を呼びかければいいのですから。
「選民思想」を隠し、地震を味方にしたユダヤ人です