みんなが早朝から下準備してくれたのに、私と三好先生だけじゃ人手不足だわ。
ホテルのスタッフも大学の職員さんも協力してくれるって言うけど、可能な限り自分達で手作りしたい皆の気持ちを叶えてあげなきゃ。
それに練習を抜けさせるわけには行かないし…。
三好先生は驚異の身体能力で動いてくれてるけど何よりも人数が多い!
部員30人にゲストも合わせると大変!
「困ってるようですね、ミス内藤にマスター三好。
アヴィ、僕達の出番のようだね。」
「アルバートさん、アヴィさん!どうして?」
「たった二回の授業でも君達は僕らの生徒だ。
教え子が困ってたら助けるのは当然さ。」
「えへっ、もう一度みんなに料理を披露出来るなんて幸せ♪」
助かった。二人が四人になれば全然違う。
大学内 食堂
「じゃあ、改めて…。
せーの、
高坂漣さん、柚子葉さん、婚約おめでとうございます!」
何とか間に合いました。
可能な限り私達の手作りドイツ料理でおもてなしすることに成功しました。
アヴィさんとアルバートさんのおかげも勿論あるのですが…。
「プロフェッサー・レンの婚約パーティー?
早く言って下さいよ!
仲間が押し寄せますから(笑)。」
なんとアルバート先生とアヴィ先生から流れた話を聞きつけベルリン大学の学生が厨房に駆け付けてくれたのです!
そして各々、食材を持ち込みで…。
漣さんとアヴィさん、アルバートさんが学生さん達からどれだけ好かれているか…。
そしてなんと学生さん達の中には昨日のサッカー部の人達も!
『10番小菅に11番相良。
絶対ブンデスリーガでリベンジしてやるからな!
俺はこれでも大学に通いながらクラブとの契約待ちなんだぜ。』
「プロフェッサー・レンの講義は面白くていつも予約が殺到するからね♪
有料で外部聴講生もかなり集まるんだよ。
例えばあの子達も…。
「ミズホ、レン!何で早く言ってくれない!
飛行機遅れせて駆け付けたね。」
私達、それぞれの国の料理作ってきたよ。
フレイアさん達まで!

ケニアの豆料理

パラグアイのコーンブレッド

スウェーデンのジャガイモと肉団子です。
輪と和が広がる。