「は~い、男子のみんな起きましょうね~。アヴィ先生が魅惑的なのはわかるけど、そろそろ現実に戻りましょうね。
特に徹達4人はね。」
三好先生に促されて、アヴィ先生の過激発言に気絶した男子部員が目を覚ましたです。
しかし、南部先輩のそれ以上に大胆な発言を男子が聞かなかったのは不幸中の幸いだったです。
「まー君のバカ!
アヴィ先生のえっちぃ姿想像してさぞかし幸せな夢心地だったでしょうね!」
「いや、京子。あれに反応しないのは男じゃないって…。」
真田先輩と京子先輩は相変わらずです。
あんな光景を見せつけられると、「私にも…。」と淡い期待を持ってしまいますが、同じ過ちを私は繰り返さないつもりです。
『アヴィ先生、アルバート先生ありがとうございました。』
「ううん、こちらこそありがとう。
午後からはうちのサッカー部と合同練習なんでしょう?
頑張ってね!」
「武田くん。うちのサッカー部には少々危ない所がある。
気をつけた方がいい。
明日の試合まで順調にことが運べばいいんだが…。
無理はしないことだよ。
ではまた明日の授業で。」
二人はそう言って講義室を後にしたです。
危ないとはラフプレイが得意なチームということでしょうか?
何にせよ、日本では経験できない練習や試合をしたいです。
合宿二日目午後
大学内のグランド
「凄~い、コートが二面もあるなんて~。」
「ドイツって、湿気少なくて運動するには最適よね~。」
私達がピッチの端で準備運動を始めると、少し遅れてベルリン大学の男子ばかりのサッカー部の方達がピッチに入って練習を始めたです。
しかし…。
「ほう、挨拶も無しとは舐められたものだ。
アウェイの洗礼というやつだな。」
「こ、高坂ちゃん。落ち着いて。まずはキャプテンの俺が挨拶に行くから…。」
「余計な手間は省け武田…。
あいつらの実力を測るにはこうするのが一番いい…。
お前らに初めて会った時のようにな…。
思い知らせてやる…。」
ボールを持ち、一人で相手の中に入っていく高坂先輩。
興味本位で話かけてきた一人の大学生の部員が硬直したです。
大学生の前で頭とヒールだけでリフティングをし、宙に浮いたボールを右足と左足で交互にまたぐ。
圧倒的パフォーマンスは相手を真剣にさせるには最適でした。
「久しぶりに11人抜きをやる。
小菅、片倉、相良、島、柳生。ついてこい!」
高坂先輩は相当頭に来てたです。
続