12月19日(水)16:00生徒会室
「やっぱり私達は停学ですか?」
「そうならない様に三好先生と生徒会で全力を尽くすから、柳生さんと相良くんは全てを話して。一体何があったの?」
「自分は…同じクラスの波多野と殴り合いのケンカをしました…。」
「私は相良くんを守らなきゃって気持ちでいっぱいで、気が付いたら山名先輩に教えて貰った護身術を使ってました。
夢中だったんです!」
「全くあの子は方々でトラブルの種を…。
で、原因は何なの?」
「それは…。」
「相良くん、言いたく無い気持ちは分からなくはないけど、三好先生は早急に結論を出したり、特定の生徒を贔屓したり出来ないの。
生徒指導の竹中先生に引き継がれたくなかったら、包み隠さず全てを話して。」
「内藤先輩…。わかりました。
包み隠さずですね。
原因は…三好先生です。」
「私?私が原因?詳しく聞かせてくれる?」
「波多野の奴が…。『三好先生なんてババアのどこがいいんだよ?新卒の宇喜多先生のが可愛いだろ?』って言ったから…。」
「波多野くん停学。
相良くん無罪ね。」
「結論が早いです三好先生!
贔屓しないで下さい!相良くん続けて。」
「腹立つから『ふざけんな!三好先生は30過ぎに見えてもまだ29なんだよ!』って気が付いたら殴ってました。」
「相良くんも停学。」
「私情で裁かないで下さい!
相良くん、『包み隠さず』と『言葉を選ばない』は違うのよ。
例えホントの事でも言葉のオブラートをね…。」
「内藤さんも停学。」
「八つ当たりしないで下さい!
波多野くんは足の甲にヒビが入ったんですから真剣になって下さい!」
「冗談よ。
判決。二人は今日から三日間部活停止。
そして三日後に私の作製したテストを受けてもらうわ。
それに不合格だと本格的な処分を上に報告するわ。」
「そんな…。波多野くんを直接ケガさせたのは私なんです。
相良くんは関係ありません!」
「駄目よ柳生さん。もう決定。
とにかく貴方達はこの三日でベストを尽くしなさい。」
「テストって…。生物ですか?範囲は?」
「教えるわけには行かないわ。『二人で』乗り越えてみなさい」
もう、相良くんたら私への告白はそっちのけでケンカなんてするから…。
でもこの三日はチャンスだわ!
「相良くん、一緒に勉強しようね。」
「三好先生、宇喜多先生に嫉妬して締めちゃ駄目よ」
「教師として心得を少しね♪」