ササクレ3~テッペキ!~アナザーストーリー | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

※作者注( )内は心の声です。


「な、何言ってんだよ!簡単に付き合うとか言うなよ!柳生さんに失礼だろ?」

「冗談よ、何ムキになってんだか…?
ごめん、お手洗い。恵里菜も行こ。」

「う、うん。」

映画を観た後のフードコートは戦場になるよりは喜劇の舞台になりそうね。
悲劇よりましだけど。

取りあえず島敦子は食べるに専念しま~す(笑)。だって奢りだし♪

「おい、相良!せっかく俺達が雰囲気作ってんのに一々茉奈ちゃんに反発すんなよ!」

「確かに誘ったのは俺だけど、譲れない部分もあるんだよ!」

「でも茉奈ちゃんにあんな態度取らなくても…。」

「あら?何か鈴木くんの方が一生懸命ぽくない?」

「そんなことないですよ、島先輩。」


同時刻・女子トイレ

「恵里菜、気づいてると思うけど絶対(相良くんは)恵里菜を意識してるわ!」
「やっぱり?私も(鈴木くんは)そうかな~?って。」

「ここは私に任せて。悪いようにしないわ。」

「ホントに?私と(鈴木くんは)合うよね?」

「うん、(相良くんは)恵里菜とお似合いよ。いい?次のカラオケBOXが勝負よ!」


兄に守られて育った伊東茉奈ちゃん。

熱血で少年ぽさが可愛い相良くん。

クールで気配りがある鈴木くん。

そして相手に過剰な理想像を重ねちゃう、極度にホレっぽい柳生恵里菜ちゃん。
さてさてカラオケBOXでどうなるかな~?

「柳生さん、俺と二人で歌おうよ?」

(そんな…。鈴木くんの方から?何この奇跡の展開?いつの間に茉奈ちゃんたら根回しを…嬉しすぎ~!)

(バカ、鈴木くんたら空気読んでよ!せっかく相良くんと一緒に歌わせようと思ったのに!)

(全く、鈴木の奴、やり方が露骨なんだよ、俺と茉奈ちゃんを残り物にさせてくっつけようなんて…。それを有難迷惑ってんだよ。だったら…。)
「鈴木、どけ、俺が柳生さんと歌う!」
(あ~、なるほど鈴木くんたら、相良くんにわざとこう言わすために恵里菜を誘ったんだ~。)

(何?この展開何よ?二人の男子が私を取り合うなんて乙女ゲーで私が大好きなシュチュじゃない?!リアルでこんなことあるの?私死ぬの?お母さん、柳生恵里菜を産んでくれてありがとう~!)

「相良、お前には茉奈ちゃんが居るだろ。俺は柳生さんがいい。」

「俺も柳生さんがいい。」


あらあら、お子ちゃま達の友情ごっこじゃこれが限界ね。
そろそろ私の出番みたいね。