プロローグ
「うん、嬉しいけど…二人より皆と一緒のならいいよ。」
ササクレ2
「何だよ、柳生ちゃんが連れて来る美女って島ちゃんのことかよ!」
「変な期待しないの!美女には違いないでしょ?
私もまさか伊東兄妹と映画に行くとは思わなかったわ。」
「恵里菜、島先輩。ありがとうございます。」
話によると伊東茉奈ちゃんは男子サッカー部一年の相良くんに映画に誘われたらしい。
でも、二人は恥ずかしいからってことでそれぞれ柳生ちゃんと鈴木くんを連れてくることになったらしい。
柳生ちゃんが自力で鈴木くんとのデートにたどり着くには無理があると思ったけどこうゆうことね。
「で、何であんたまで居るの?」
「妹の初デートを見届ける義務が兄にはある。それに相良は俺が認めた男だ。」
「認めた男なら監視しなくていいでしょう?茉奈ちゃんのブラコンより、あんたのシスコン疑った方がいいんじゃない?
こっちは彼氏を説得するのに大変だったんだから、しっかり奢ってよね!」
「先輩、柳生さん、伊東さん、すみません僕だけサッカー部じゃないのに…。」
「貴方が謝ることじゃないわ。
それより状況はわかってるよね、鈴木くん?」
「はい、島先輩。相良をアシストして茉奈ちゃんとのカップル成立に全力を尽くします!」
「そ、そうね…。私も出来る限り協力するわ。」
神様ごめんなさい。鈴木くんに「柳生ちゃんには気をつけて」
って言えませんでした(涙)私のバカ…。
上映後~
「イヤ、アスカだろ!」
「レイちゃんよ!」
私には解らないことが三つ。
観た映画がアニメだってこと。
何故、相良くんと茉奈ちゃんがアニメのキャラクターでここまで激論が出来るかってこと。
そして私にはこの手のアニメのストーリーが全然頭に入らないってこと!
「あの二人いつもあんな感じなの、柳生ちゃん?」
「はい、相良くんとはアニメの趣味が合うみたいで、しょっちゅうディープなマニアトークを。サッカーのフォーメーションでも熱い議論を」
「ケンカじゃないなら安心したわ。」
「だからレイってリアルに居たら怖いだけだろ、アスカだって!」
「リアルじゃないから好きなの!恵里菜は誰が好き?」
「…鈴木くん…じゃなくて、私もアスカかな?」
「おっ、柳生さん、意見合うねー!」
「もう、相良くんてウチの4-3-3システムも否定するし、私と合わないね。
恵里菜と付き合えば?」続