イギリス経験主義というのが生まれます。
フランシス・ベーコン(1561~1626)が唱え、ジョン・ロック

で開花した考えです。
ベーコンは
「知は力なり」
の有名な言葉を残し、法則や原則からの推理ではなく、実験と観察に基づく経験法で、自然界を解明することを提唱しました。
ロックは
「人間は白紙の状態で生まれ、経験により変化する」
と述べています。
ロックより後のバークリは
「存在するとは知覚されること」
ヒュームは
「観念は印象からくる」
との言葉を残しています。
これらは極端に言えば
「物は認識されて物になる」
という考えです。
これらの経験主義は、
「永遠普遍な自然も魂も最初から神が創造した。」
という従来の考えを覆すのに十分役立ちました。
しかし、経験主義者達の
「知らない者は存在しない。」
の排他的な考えは
産業革命後のイギリス功利主義に受け継がれ、
ベンサムの「最大多数の最大幸福」
とか
アダムスミスの「競争原理の放任主義」をまき起こします。
アメリカ功利主義はプラグマティズム(実用主義・行動主義)に継承されます。
パースは
「科学実験を行えば一つの真理に近づく」
と述べています。
デューイは
思想や知識は行動する時に役立つ「道具」でなくてはならない。
ジェームズは有名な
「悲しいから泣くのでない、泣くから悲しいのだ。」
の言葉を残しています。
プラグマティズムは哲学の範囲を越え、アメリカの経済、財界、医学、政府にも多大な影響を与え、アメリカ人の成果主義の思想の主流となりました。
映画スターウォーズで、ハリソン・フォード演じるハン・ソロのセリフで
「宇宙を隈無く旅した俺が知らない世界は嘘の世界だ」
と言ってるのは必然かもしれません。
何故ならば経験主義者の創始者ベーコンは、その私生活が完全に謎に包まれていたシェークスピアの正体との節があるのですから!
ハリウッド、ディズニー、シェークスピア。
そこには英米らしい「物質的な幸せ」が隣り合わせと思うのは私だけでしょうか?
今日は言葉の羅列で申し訳ございません。
私見は次回に。