ニーチェの著書「人間的、あまりに人間的」より、
「何故、人間は日常生活で本当の事を言うのか?
神が嘘を禁じたからでない、その方が気楽だからだ。
何故なら、嘘は、工夫、偽装、記憶を必要とするからである。」
「工夫」と言うと知恵を絞った結果みたいですね(笑)。
正直と誠は最大の美徳であるとされますが、同時に若い徳でもあります。
真実をありのままに告げることが相手の為にならないことは容易に想像が付くでしょう。
日本の武士道に於いても、真に主君の為に忠節を誓うものは、嘘をついてでも相手の為に尽くす。
それが忠節と忠義だからです。
誠、正直はそう考えると白旗のような気もしますね。
諦めないからこそ、努力と工夫を凝らして嘘をつく。
とも考えられます。
怪我したスポーツ選手が自らを鼓舞するための「騙し、騙しのプレー」を例えれば理解して頂けるかと思います。
本当のベストを尽くすとは何なのかを考えさせられますね。
また、それを規制するものが「法」です。
国の法律ではありません。
自らが自らに課す「おきて」とでも言うべき「戒」。「いましめ」です。
「貧しき心を救うのに、神も仏も不必要。
ぬくもりくれる隣人と、己を律する誇りあれ。」
by SPA-k