火傷とは、
熱や火によって損傷することを意味します。
家でお湯を沸かす時や、料理をしている時に
火傷をしてしまった場合、どうやって応急処置をしたら良いでしょうか?
まず冷たい水で、損傷部分を冷やすことは誰でもご存知のことと思います。
損傷部分を冷やせば、それで処置は終わるでしょうか?
以外と知らない方が多いのですが
損傷部分を水で冷やしたからといって、
処置が終わりという訳ではありません。
それでは、
損傷部分を冷やす方法は、冷たい水以外に何があるでしょうか?
それは、氷です。
氷をタオルに包んで
損傷部分を十分に冷やしてあげると、治療の役に立ちます。
軟膏治療はどうでしょうか?
ここで知っていてほしいのが
顔には、火傷治療の軟膏は使用してはいけません。
何故なら、色素沈着ができてしまったり、傷跡が出来やすくなる可能性が上がるからです。
そのため、顔の火傷には一般的なフシディン軟膏や、バセリン軟膏を塗ってあげる必要があります。
バセリン軟膏は、これといって特別な効果があるわけではありませんが
損傷部分の水分をきちんと守るための大事な役割をしてくれます。
ここで火傷をした際に
必ず気を付けなければいけない事をまとめます。
1.顔の火傷には、火傷用軟膏を必ず塗らないこと。
フシディン軟膏やバセリン軟膏で十分である。
2.火傷部位を冷ます際には
氷を直接火傷部位に当てるのではなく、タオル等に包んで冷やすこと。
凍傷の恐れあり。
特に氷菓子を食べるときなど
舌に氷が当たると
氷に舌が引っ付いてしまう現象を誰もが経験したことがあると思います。
こういった場合、
血管がたくさん通っているところは皮膚が冷たくなったことを感知し、
温かくしようとする身体反応が起こります。
すると、その周辺に血管が集まり、集まった血管が拡張した後に抜け出せず停滞してしまいます。
そうすると、その部分がアザのように赤くなりながらも黒くなります。
下の画像で
火傷、または皮膚損傷の種類と治療過程を簡単にまとめました。
正常な皮膚の状態から
皮膚の表皮だけ欠損することを、びらん(erosion)と言います。
Ⅰ度熱傷と呼ばれていて
海水浴場に行って日光をたくさん浴びた際の日光皮膚炎のレベルの損傷です。
冷たい水を損傷部分に当てるだけで治療が可能で
損傷部分の周辺にある上皮細胞が、損傷部分に移動するため、比較的早く完治します。
次に
真皮部分まで欠損された場合をⅡ度熱傷と言います。
Ⅱ度熱傷の場合、
真皮の上部分のみ損傷が比較的浅い火傷を、浅達性II度熱傷
真皮の下部分まで損傷が深い火傷をを、 深達性II度熱傷
と区別されており、 深達性II度熱傷の場合ほとんど傷跡が残ってしまいます。
Ⅱ度熱傷は、水ぶくれが出来てしまうことがほとんどです。
これは皮膚が、
汗腺と毛包のような皮膚付属器の損傷と表皮の損傷によって、水分を保護する力を失うため
水ぶくれを作って水分を確保し、新しい皮膚が形成される過程を保護してくれます。
治療に効果的なのは、
抗生剤軟膏と、水分を維持することです。
Ⅱ度熱傷は、皮下脂肪すなわち皮下層まで損傷された場合を指します。
Ⅱ度熱傷は、パチニ小体という神経末端まで損傷するため
圧迫感が無くなり、痛みさえも感じなくなります。
ほぼ100%の確率で傷跡が残り
傷跡の管理次第で傷跡の状態が大きく変化します。
上の画像のように
真皮まで損傷した場合に、
どのようにして損傷が大きくなるのか分かります。
真皮部分損傷の場合、
露出した真皮部分が乾燥してしまうため、乾燥壊死を起こし
乾燥壊死が起きた下の部分で上皮が行われるため、陥没した傷跡ができてしまいます。
画像のように
丸い形でできる傷跡をrolling scarと呼び、
上皮化か完全に行われた際に
イントラセルやヒアルロン酸を注入することで、傷跡に良い効果を与えることができます。
ですが損傷した部位が広い場合、skin graft以外に特に方法がありません。
皮膚損傷を受けた場合、
水分維持と感染からの保護、紫外線遮断を徹底することで
傷跡を少しでも小さくできるということを肝に銘じてください。
皮膚が損傷した場合、
損傷部分が弱くなり、紫外線に露出して防御メカニズムが作動してこそ
損傷を防ぐことができます。
したがって、色素沈着を作って下の層の皮膚が損傷することを防ぐのです。
炎症が生じる時間をなるべく減らし、
肌を健康な状態に維持しておけば、色素沈着は見違えるほど改善されます。
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