私たちが足を骨折したとき、ギブスというものをすることになります。
数ヵ月後にギブスを外すと、ふくらはぎが反対側のふくらはぎに比べてかなり細くなっていることが分かります。これは筋肉を使わなくなって筋肉が退縮したためです。
しかし、はずしてから1、2ヵ月が過ぎれば、ギブスをしていたふくらはぎも反対側のふくらはぎと同様に厚くなっていることを感じます。退縮していた筋肉が元の筋肉に戻る過程なのです。

これはボトックス効果のメカニズムと似ています。
すなわち筋肉を麻痺させて長期間退縮させておけば筋肉が小さくなるということです。


ボトックスはアセチルコリン受容体(脳と筋肉との連絡)を防いでアセチルコリン作用(細胞同士の連絡)を防いでしまいます。 この原理で筋肉が麻痺するのです。

ボトックス注射は体に入ってから1ヶ月が経つと徐々に分解され始めます。
2~4ヶ月程度で体に入ってきたボトックスは全て分解されてなくなりますが、その期間中に筋肉が麻痺してシワができないようになるのです。
一般的に表情が変わる時に生じる表情じわを防ぎます。表情じわを埋めるフィラーとは差があります。

韓国でボトックス注射を打った患者様がよく言うことがあります。
A院は他の所より持続期間が短いようです。 他のところで打った時は3~4ヶ月間持続したと思いますが、韓国ボトックスをA院で打ったら2ヶ月も経たないうちにシワがまたできてきます。正規品の定量をお使いになってるんでしょうか?
度々こんな質問をする患者がいます。
ボトックス注射を少なくとも2000回、多くて3000回近く施術をした私が最も多く受ける質問の一つが上の質問です。

 

ボトックス効果の差について理由を探ってみましょう。

1.商品ごとに力価が異なる。
韓国内で使われるボトックスは力価が少しずつ違い、同じ単位を打っても効果が少しずつ違います。
有名なボトックス注射の製品ほど効果が長持ちするという考えも誤った考えです。
例えば、エラボトックス注射時、片方のエラに25~30単位のボトックスが注入して、1単位当たりの力価が製品ごとに異なるため、効果や持続期間に若干差が出ざる負えないのです。
どの製品が力価が高いかはここには言い難いです。しかし、明らかなことは、製品ごとに同じ単位に対する力価が違うということです。もちろん、力価が高いほど効果は良いです。

 

2.保管期間が長い。
一般的にボトックス注射は冷凍保管が一番良いというが、多くの病院で冷凍保管をしません。主に冷蔵保管をします。これが効果を落としたりはしません。
眉間や目元または額の場合、使用する単位数が10~20単位の間を使います。
ボトックスタイプAの場合、病院に入ってくる製品は50単位、100単位、200単位で入ってくるが、初めて入ってくる時、商品は粉末の形で小さな瓶に入っています。 この粉末の形を生理食塩水と混ぜて一定量を抜いて施術することになります。 こうなると眉間、目元、額、しわを施術した場合にはすべて使用できずに残ることになります。
これを冷蔵保管すると、ボトックスの力価は1日に1%ずつ減少すると言われています。

すなわち、50単位のボトックスを額に施術した後、生理食塩水と混ざったボトックス30単位が残った場合、冷蔵保管することになるが、1日に1%ずつ力価が減少することになり、20日後にこのボトックスで施術する場合、同じボトックスに比べて20%程度効果が落ちるということです。

 

3.少ない量が入る。
ボトックス効果を正確に計算できず、少ない量が入る時もボトックス効果が落ちてしまいます。
このようにわざとする医師が果たして何人いるだろうかと思うが、そのような医師が全くいないとは言い難いのが事実です。
ボトックス注射の場合、価格が下がりすぎて低価格競争をするため、一定の利益を残すためには施術単価を下げなければならないが、中国産偽物や少ない量を使用する一部の医者もいると言います。

 

4.施術した部位に筋肉使用量が増えた場合、筋肉が早く動くようになる。
話す時、目を上げる習慣を持つ患者の場合、繰り返される筋肉使用によってボトックス効果が減ることがあります。あごの場合、硬い食べ物をたくさん噛むと筋肉使用量が増え、効果がすぐに減少します。

 

5.抗体が生じる場合。
論文やジャーナル上では、ボトックス抗体について言及するには、小児麻痺患者の治療時に高用量のボトックスを長期的に使用する場合、ボトックス抗体が生じると説明しており、珍しいと報告されています。ポリオの時に使用するボトックス高容量は、大体一度施術時に100単位以上定期的に受ける時を意味します。
現在、一度の施術時に100単位以上施術する場合はふくらはぎボトックスくらいしかありません。ふくらはぎの場合、一般的に片方に100単位ずつ計200単位を使用することになるため、定期的にボトックスを打つと抗体が生じる可能性があることを患者に先に告知させなければいけません。
市販されているほとんどのボトックスはタイプAであり、粉末状の製品です。これを生理食塩水に混ぜて使うことになります。
ボトックスタイプBの場合は、マイアブロックという米国製品が国内に流通しています。ボトックスタイプBの場合、液体形態の製品であり、これも生理食塩水と混ぜて使用します。
最近はスーパーボトックスといってタイプAとタイプBを軽く混ぜて使う場合があるが、作用する速度差によってボトックスを2つ混ぜて使えば患者の立場で感じる満足度はさらに高くなります。これは作用開始時間が短くて効果がもっとあると思わせるためですが、これがもっと良いとは言い難いというのが私の考えです。
また、繰り返しボトックスを打つ場合には、ますます持続期間が短くなると効果について疑問を持つ患者がいます。論文やジャーナルに正確に抗体ができるかできないかについての言及はないが、反復的な施術の場合、実験群と対照群の研究結果は持続期間が短くなると報告されています。

 

6.施術者の未熟な施術。
施術者の未熟な施術もボトックス効果を低下させることがあります。目標とする筋肉ではない他の筋肉に誤って打って薬の効果がなくなるというケースです。これは全面的に医師の過ちであり、経験豊富な医師を選択するのは患者の役目ではないかと考えます。

 

 

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