高校生組は、世界1のアイドルグループだ。そのため、普段からプレゼントの量は半端じゃない。去年のこと。高校生組で1番人気のなみの誕生日の日には事務所が持っている子役部(舞台)の舞台に箱が置かれ高校生組のマネージャーの他に事務所のスタッフがほぼ総出で仕分けを行い、最終的にはなみに見てもらったが持ち帰るものを決めるのには苦労し、他の高校生組のメンバーにも助けてもらったほどだった。

 

  さてさて〜、今日はバレンタイン。1番人気のなみが舞台を埋め尽くす量のプレゼントを貰うので高校生組全員にプレゼントが届くこの日はなみが主演を務めるドラマで使用している昔の学校に体育館を始めとして高校生組へのプレゼントが並べられている。

  ヨーコ「スゴ〜い♪」

よっしー「巨大なチョコケーキとか作れそうだね♪」

ノエ・あみ・ヨーコ「お〜♪」

エミ「えっ…」

ちなみに、1番人気のなみは、なんとチョコが苦手だ。もちろん、なみのことをよく知っている昔からのファンやなみ単推しや最推しのファンなんかは当然のようにチョコなど送らずなみが好きな飴なんかを贈るのだが、まだ推しになったばかりや高校生組箱推しのファンなんかはなみにチョコを送ってしまうのでなみは均等に他のメンバーにチョコを分けている。

あい「ちょっとは食べるの?」

なみ「2、3個ぐらいは」

さほ「キャラメルと〜」

なみ「ミルク〜」

さほ「ふふふ」

さほに頭を撫でられたなみだが、小さい頃とは違いチョコを食べられない訳では無くなっていた。

なみ「あっ紅茶だ〜」

ユイ「良かったね😊」

なみ「うん♪」

ユイ・あい・さほ「ふふふ」

 

  プレゼントの仕分けは一日中かかりそうだが、夕方には高校生組は事務所が作っている「アクトTV」でバレンタインSPライブがある。前日に高校生組のマネージャーと事務所の全てのスタッフが仕分けをしてくれてはいるがそれでも朝に始めたばかりの仕分けは当分かかりそうだ。

  ノエ「あっ!それ私のだぞー」

あみ「チョコクッキー好きなんだも〜ん」

ノエ「なら、なみちゃんにあげろ!」

目についた好きなチョコクッキーを取ったあみと自分の箱からプレゼントを取られたノエが追いかけっこを始めてしまった。

ヨーコ「エミちゃん!Her○s貰っていい?」

エミ「一袋ならイイよ😊」

ヨーコ「ありがとう!」

エミ「ん?あれ、なみちゃんは?」

さほ「へっ⁉︎」

あい「あれ?」

エミが周りを見るといつも通りうるさいノエとあみが目の端でも大騒ぎしていたが、みんながプレゼントの仕分けをしている中なみが見当たらなかった。ユイ・あいとさほも一緒になみを探し始めた。

ユイ「あっ笑」

するとすぐにユイが空き箱を見て笑った。あい・エミとさほも箱の中を見るとなみがなんと猫になって箱の中で丸まって寝てしまっていた。

あい「誰かに見つかったらどうするんだよ…」

あみ「本当に可愛いよね♡」

いつの間にかみんなの側に来たあみはスマホを取り出してなみの写真を撮ってしまった。

ユイ「あっ汗」

ノエ「なみちゃんにあげろー!」

あみ「これは私の物〜」

ノエ「おいー!」

そして、すぐにノエが追いかけて来たのであみはチョコクッキーを持ってノエからまた逃げた。

ヨーコ「気持ち良さそ〜う♪」

さほ「ヨーコちゃんダメだから。」

ヨーコ「はーい。」

なみの姿が羨ましくなり、なみのように犬になろうとしたヨーコだったがさほに止められてしまった。

あい「これ今日中に終わるかなぁ」

ユイ「アハハ😅」

よっしー「なみちゃん、お昼食べに行こう😌」

よっしーの声かけでなみはようやく目を覚ましてチョコンと段ボールの中で座った。よっしーの声が聞こえたのかあみは一目散に、ヨーコも見えないはずの尻尾をブンブン振りながら各々、食堂の方に向かい始めた。

あい「箱の方が良いのか?笑」

なみ「ニャ〜♪」

よっしー「ふふふ」

なみは、猫の姿のままあいに抱き上げられて箱から出て、よっしーも一緒にみんなの後を追って食堂に向かった。

あい「食堂に着く前に戻りなよ」

なみ「ニャッ」