憲法です。
条文は最後に、読みます。
言わずもがな、国内最高位の法規範です。
因みに、英語では何というかご存知ですか?
法律は… law ですね。
憲法は… constitution(コンスティテューション) といいます。
Constitution of United States で「合衆国憲法」です。
con(共に)stitut(立てた)ion(もの)です。
争い合った勢力同士が、共存のため、共に考え法を打ち立てたもの。それが憲法です。
…あくまで、イメージですよ?
さて、日本の話です。
現在施行されているのは日本国憲法で、施行年であった1947年(あれ、どこかで見た数字ですね?……あ、パレスチナ分割決議と同じ年だ!)以来、実に70年以上もの間1度も改正されていません。
因みに、その前は大日本帝国憲法(施行が明治23年だったため、明治憲法とも言う)が施行されていました。
サラッと言いましたが、もう一度言います。
大日本帝国憲法 = 明治憲法です。
さて、日本国憲法は、それ以前の帝国憲法による天皇主権・軍国主義や戦争への教訓から、3原則が定められていることがまず有名です。
すなわち、
①国民主権(民主)
②基本的人権の尊重(ジンソン)
③平和主義(和主)
です。 ※()内は、私の覚え方です。
ところで、この3原則って誰が最初にそう呼び始めたんでしょうね??
ま、それはさておき。
①国民主権を憲法3原則の一つとする根拠条文は、憲法前文1項の『ここに主権が国民に存することを宣言し…』や、憲法1条の『天皇…の地位は、主権の存する国民の総意に基く』という部分です。
因みに、ここで言っている主権という言葉は「い、国政の最終決定権」のことを指したものと解されています。
主権という言葉は、他の条文内でも別の意味で使われている事がよく取り上げられるため、念のため触れておきます。
まず、憲法前文3項の『…自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則…に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務である…』という部分。
文章の意味としては「利己的・閉鎖的にならず、政治においても道徳を重んじる事が、ひいては自分の国における主権を維持することに繋がるし、そもそもそうしなきゃいけないんだよ」という様なことを言ってます。
ここに言う主権は「ろ、国内最高位(それ以上の権力を持った他の存在は無い)、かつ対外的には独立した(アメリカ憲法が1番優先、イギリス憲法が2番目に優先、日本国憲法は3番目…といった序列関係にはない)国家権力そのもの」という様な意味で使われています。
そして次に、ポツダム宣言8項の『日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ』という文章で使われた主権。
これは「は、統治権の及ぶ範囲」という意味で使われています。
だから、それが何なの …って感じますか?
では、下の問題を見て下さい。
設問. 「政治道徳の法則…に従ふことは、自国の主権を維持し…」とする憲法前文3項の「主権」は、国政についての最高決定権としての意義を示している。
↑つまりコレに、「◯」と答えてしまうと、アウトな訳です。
長くなってしまったので、一旦締めようと思います。
まとめます。
・日本国憲法は1947年の施行以来、一度も改正されていない。
・大日本帝国憲法と、明治憲法は呼び名が違うだけで同じもの。
・日本国憲法の3原則は、民主 ジンソン 和主(国民主権、基本的ジン権のソン重、平和主義)。
・国民主権とは、国民に国政の最終決定権があること。
・国民主権における主権の意味とは別に、主権という言葉が別の意味で使われている条文があるため要注意。
…で。
最後に、関連条文に目を通して復習です。
《日本国憲法(前文)》
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
《日本国憲法(1条)》
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
《ポツダム宣言 ※日本への降伏要求の最終宣言、1945.8.14.受諾 (8項)》
「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラレベク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州、四国及吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ
本日は以上です。