年齢的な事なので仕方ない事なのかもしれないが、最近は白いネクタイ
よりも、黒いネクタイをする事ばかりになって来た。
それも親世代から、同年代が現れだした。
昨晩、友が亡くなった・・・。
彼との出会いは、高校入学の最初のクラス。
五十音順の席順で、私の前だった。
そんな事もあり、よく一緒につるむようになった。
彼の家に遊びに行くと、私と同様自営業の息子だった。
飲食店に貸し出す「おしぼり」の業者の長男だった。
その事が、その後私と彼が一生の付き合いとなる理由の一つになった。
高校卒業後は進路の違いもあり、しばらく行き来は無かったが、次に繋がった
時は、お互い家業を継いでいた。
酒屋とおしぼり屋、業種は違えど、共通の仕事内容で情報交換をする仲になった。
いや、もっぱら私が世話になってばかりだったのかもしれない。
男気にあふれ、面倒見がよかった。
そしてバイクが共通の趣味にもなっていた。
しかし晩年は、病に苦しみ、さらにコロナが追い打ちをかけ、飲食店との取引が
一気に傾いた。
従業員の雇用、事業の縮小、そして病。
それでも寝ずに働き続けた。
今年の頭に、市内の繁華街で、お互い仕事中にばったり会った。
かなり痩せたのが一目でわかる。
聞けば意識が無くなり、病院に担ぎ込まれたそうだ。
それでも退院後は、また働き続けた。
そして天国に旅立った。
とにかく一杯稼いで、一杯使った。
一杯働いて、一杯遊んだ。
一本筋の通った男だった。
「ちょっとゆっくり休め、本当に世話になった・・・。」
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