私たちは女性天皇実現に向けて、これまでやってきたこと以外に何ができるのだろうか、と考えた時、やはり声高に「男系男子、万世一系」と叫んでいる人たちへ対応できるように、正しく歴史を学び理論武装することだと思いました。

 

そもそも、万世一系とはなに?

先日記事にしましたが

 

慶応3年(1867年)10月、岩倉具視は、「王政復古議」に「皇家は連綿として万世一系礼楽征伐朝廷より出で候」(原文カタカナ)と指摘した。これが「万世一系」の語の初出である。』

 

男系男子派は大体こんな風に言っていますね。

 

『今上天皇は126代目ですが、 どの天皇も父方をさかのぼると必ず第1代の神武天皇につ ながるのです。 これが男系 (父方系) 継承です。

 神武天皇より今上陛下に至るまで126代の間、皇位は一度の例外もなくすべて男系 (父方系)で継承されてきました。 このことを「万世 一系」とよびます。』

 

このことが違うのは昨日書いた通りです。

正しくは6~8世紀は双系で継承されてきた、です。

 

色々と検索していたら、Xでこんなことをポストしている方がいました。

 

 

百田さんとは?と思ってそれを探してみました。

日本国記という本に書いているようです。

が、それをことごとくあちこちで否定する記事を書いているのが、8幡氏です。

ものすごい勢いです。

 

ヤフー知恵袋ですが、このことについて質問している人がいて、それへの答えがわかりやすいと思いましたので、載せてみます。

 

『第26代継体天皇の時に途切れたとみるべきだと思います。 継体天皇は公的に第15代応神天皇の5代目の子孫ということになっています。しかし、5代目の子孫ってはっきり言って相当離れています。5代前、年数にして200年近くも遡らなければ天皇に行きつかないということですから。 そこまで遡って同じ血に連なるから、万世一系は途切れていないと言えるなら、はっきり言ってかなり何でもありになってしまうと思います。例えば平将門あたりも桓武天皇の子孫なのは間違いないので、仮に将門が天皇になっても万世一系は途切れていないと言える事になってしまうわけです。 それでも血はつながっているのだから万世一系だと主張する事も可能は可能でしょう。もちろん何代までなら万世一系と認める、なんていう決まりがあるわけではありませんから、考え方によっては万世一系だともいえるわけですし。 結局、「5代目の子孫」を万世一系に含めると考える事が出来るかどうかが、途切れていると思うか思わないかの境目と言えるでしょう。』

 

 

ちなみに、小田部先生はこんな風におっしゃっています。

篠原さんの配信より文字起こしして書いた当ブログより一部抜粋します。

 

 

 

『過去の皇位継承は全部男系だったというのも、26代の継体天皇もどうだったかわからない、すごい遠縁になっている。

王朝は断絶したんじゃないの、という説もある。

色々断絶があって傍系に流れることはあっても、五世はない。

五世は皇族としないという当時の御触れがあった。

五世以上を皇族としちゃうと膨大な数になってしまう。』

 

この記事の中に、皇嗣令というものがあると書いています。

 

『天皇(女帝も含む)の兄弟・子を親王とし、五世孫までを王とすると規定しており、仮に六世以上の場合で王の名前であったとしても皇親には含まれないとしている。』

 

こうやって一つ一つ丁寧に見ていくと、男系男子カルトの主張が崩れていきます。

さらに小田部先生は

 

『継嗣令とは、皇室がどんな風に繋がって行くかってことですが、その中に男女の別がないんです。

その子供は真の王とする、女帝も同じって書いてある。

つまり男か女かって問うてないわけですよ。

その女帝の子供も親王とする、という風に書いてあるんです。』

 

ともおっしゃっています。

これが日本の皇室の伝統なんですよ。

万世一系など明治時代に岩倉具視が言い始めたことです。

どっちが重みがありますか?

 

この後、その継体天皇について書いてみたいと思います。