陛下が元旦になさった祭祀に関して、詳しく書かれていた記事があったので、下書きにしておいたものを載せてみます。

 

 

記事から引用させていただきます。

 

まず皇室祭祀では元日の「四方拝(しほうはい)・歳旦祭(さいたんさい)」。

これに続くのが国事行為の「新年祝賀の儀」。

さらに例年2日に行われてきた「新年一般参賀」は象徴としての公的行為にあたる。

ただし新年一般参賀は今年、コロナ禍後に初めて通常の形で行われる予定だったが、能登半島地震の被害への配慮から取りやめになった。  

 

これらのうち、四方拝・歳旦祭は、神話に由来する皇室の祖先神・天照大神以来の皇統の正当な「世襲」継承者というお立場で行われる、1年で最初の祭祀だ。

内閣の助言と承認による国事行為や、同じく内閣が大きく責任を負う公的行為ではなく、おもに皇室の伝統と天皇陛下ご自身のお気持ちによって行われる。  

 

新年祝賀の儀は憲法に定める多くの国事行為(13種類)のうち、恒例の「儀式」としては“唯一”の行事だ。それだけ重い意味を持つ。  

 

のちに詳しく述べるように、じつは天皇が憲法上、国家の統治の仕組みにおいて“頂点”=「日本国の象徴」という立場に位置づけられていることを「見える化」する行事なのだが、その事実が一般にはほとんど気づかれていないのではないだろうか。

 

■極寒の中で行われる四方拝  

まず、四方拝・歳旦祭について。  

この行事の由来は古く平安時代にさかのぼる。

嵯峨天皇または宇多天皇の頃(9世紀)に始まったと見られているので、千年以上の歳月を経た行事ということになる。

もちろん、その間にはさまざまな変遷もあった。  

 

1月1日、午前4時ごろから準備が始まる。まだ真っ暗闇で、真冬なので寒さも厳しい。  

皇居の中で最も神聖な空間とされる宮中三殿。

中央に天照大神を祀(まつ)る賢所(かしこどころ)、向かってその左側に皇室の代々の祖先の御霊を祀る皇霊殿(こうれいでん)、右側に日本国内の八百万(やおよろず)の神々を祀る神殿という3つの殿舎が建てられている。

 

その三殿と同じ区画のさらに左側に神嘉殿(しんかでん)という、天皇陛下にとって最も大切な祭祀である新嘗祭(にいなめさい)を行う建物がある。

その神嘉殿の前庭が四方拝を行う場所になっている。

寒い盛りの行事なのに、殿内ではなく、吹き抜けの簡素な仮屋で行われる。  

 

天皇陛下におかれては準備が始まる頃には起き出され、かかり湯で身を清められて、モーニングコートで御所を出発される。

 

 ■天皇だけがかぶることができる冠  

お車で宮中三殿を含む区画に到着されると、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という天皇しかお召しになれない特別な装束に着替えられる。

冠も後ろの纓(えい)と呼ばれる飾りがピンと真っ直ぐに立った立纓(りゅうえい)で、これも天皇だけかぶることができる。

一般の冠は纓が垂れている垂纓(すいえい)だ。  

 

ちなみに3月3日のひな祭りに飾る内裏びなは、天皇がモデルなので冠が立纓になっている。  

定刻の近くになると、お手水の後、仮屋の中に向かい合わせに立てられている二双の屏風(びょうぶ)の中に入られる。

そこには拝座となる厚畳(あつじょう)が置かれている。  

屏風は天照大神を祀る伊勢神宮の方向に当たる南西の方角だけ開けた形で立てられる。

午前5時半から四方拝が始まる。

まず伊勢神宮、それから東、南、西、北という順番で、それぞれの方角の神々に対して「両段再拝(りょうだんさいはい)」という特別な作法で拝礼をされる。

 

 ■最も丁重な拝礼「起拝」  

その作法は身体全体を使う「起拝(きはい)」という最も丁重で、身体的な負担も大きい拝礼を繰り返す。

起拝は、正座の姿勢から笏(しゃく)(古式の装束を身に着ける時に右手に持つ細長い板)を持たれたまま右足から立ち上がり、両足をそろえ、身体の前で笏に両手を添えて姿勢を正し、そのまま笏頭(しゃくとう)(笏の上側の先端)をいったん目の高さまで上げ、それを下げながら腰を折り、上体を前に傾け左足を摺(す)りつつ後ろに引き、膝を畳につけ、両膝をそろえてそのままうつ伏せられる。

そこから再び正座にもどり、同じ拝礼を2回繰り返し、正座にもどった姿勢で頭を深く下げて(深揖(しんゆう))祈りを込められる。

その後、さらに2回起拝を繰り返される。前段と後段に、深揖をはさんでそれぞれ再拝(2回の起拝)をされるので、両段再拝と呼ばれる。  

 

一般の神社の神職の作法は、立った姿勢で行う立礼(りゅうれい)か、座った姿勢で行う座礼(ざれい)で、二礼二拍手一礼が普通だ。それらに比べて、天皇陛下の作法がはるかに恭しく丁重であることが分かる。

これは四方拝だけでなく、他の三殿内での祭祀でも同じように行われる。足腰への負担はかなり大きいはずだ。

天皇陛下の新年は、このような極寒の中での伊勢神宮および四方の神々への遙拝(ようはい)(離れた場所からの拝礼)から始まる。

 

■平安時代から続く「御鈴の儀」  四方拝に続いて行われるのが三殿での歳旦祭。 

年始の祭典である歳旦祭は「小祭(しょうさい)」という位置づけなので、天皇陛下のほかは現在「皇嗣」というお立場にある秋篠宮殿下だけしか参列されない。  

天皇陛下がまず賢所の内陣(ないじん)に進まれて、御玉串をお持ちになり、両段再拝のご作法にて拝礼をされる。

その後、「御鈴の儀」。  

 

ご神体(しんたい)を納める内々陣(ないないじん)に控える祭祀の女性奉仕者・内掌典(ないしょうてん)が多数の鈴につながる太綱を引いて合計91回、鈴を鳴らす。

涼やかな音色が神の声のように響くという。

時間として10分ほど鳴り続け、その間、天皇陛下はひれ伏された姿勢のまま。  

祭祀中でも最も神秘な時間だ。  

この御鈴の儀があるのは三殿でも賢所だけ。

御鈴の儀については、平安時代の大江匡房(おおえのまさふさ)の『江家次第(ごうけしだい)』や鎌倉時代の兼好法師の『徒然草』にも書かれていて、由緒の古さを知ることができる。

 

天皇陛下が賢所、皇霊殿、神殿の順番で拝礼を済まされた後、秋篠宮殿下がご拝礼。秋篠宮殿下は、黄丹袍(おうにのほう)という本来は皇太子がお召しになる装束で、祭祀に臨んでおられる。

ただし「御鈴の儀」はない。  

 

天皇陛下が無言のうちに身にまとっておられる“オーラ”は、心を澄まして人間を超えた何ものかに向き合う厳粛な体験を、いくども繰り返しておられる事実によるところが少なくないだろう。

 

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「御鈴の儀」っていうの、すごそうですね。

見てみたいくらいです。

無理ですけど。

この時に神様からのお告げがくるのでしょうかね。

なんだかすごそうです。

 

だから、こんな風に頑張ってくださっている陛下に歯向かう弟負債、控え居ろう!!ですよ。

親もですし、何にも知らずにおかしな記事を書いている学者もどき、敬宮さまに不敬なことを言うTVのコメンテーターは、日本国を守ってくださっている陛下のお気持ちの一ミリでも感じてみればいいのに、出来ないのでしょうが。

 

しかし、こういう記事を出してくれることはありがたいです。

中々元旦の祭祀の内容を知ることなどできないので。

 

最後のここが胸に染み入りました。

 

天皇陛下が無言のうちに身にまとっておられる“オーラ”は、心を澄まして人間を超えた何ものかに向き合う厳粛な体験を、いくども繰り返しておられる事実によるところが少なくないだろう。