シャーペンをさがしに立ち寄った東急ハンズ
ここで僕は「焚火缶」に出会った。じゃあ~ん。
処分品が放り込まれたワゴンの中には、売れ残った商品達の無念さが漂ってい
るが、その中にあって、薄汚れてしまったポップな「焚火缶」の文字が私に訴え
かけてきたんである。
箱を開けてのぞいてみると、入れ子になった3つのフタつき鍋だった。
(この写真は別のところで撮った写真)

「コッヘル」とか「クッカー」とかのネーミングだったらそれほど興味も沸かなかった
んだが、なんといっても
「TAKIBIcan」である。限りなくアウトドアグッズのニオイがしつつも、llc側に予備知識が全くない
ブツであった。この正体が気になる。ついでに欲しくなる。
というわけで「焚火缶」をめぐる長い旅が始まったのである。
(ちなみに、東急ハンズではレジ手前で踏み止まった。まずは入念な調査をしてか
らだ。)
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「焚火缶」というのはEPIガスでおなじみの
ユニバーサルトレーディングが取り扱
っている「
DUG」というブランドのアウトドア用の鍋であった。

S、M、Lの三種類の大きさのアルミ製蓋つき鍋のセットで、スタッキングされてい
る。(厳密には3種類のセット以外にS/MとM/Lの2種類をセットしたものもある)
蓋にも取っ手がついているから6種類のクッカーになる。容量が約1Lから約3Lま
での鍋だから、ソロから4.5人ぐらいまで使える。
プラスチックなどは使ってないし、鍋はぶら下げて使えるようになっているから、
棒きれを通して焚き火に放り込むことができる。チープなアルミ製で軽いし、深型
でバケツの代わりになるし、ガンガン火に入れてススで真っ黒にして使い倒す・・・
みたいな使い方が似合う。
長旅中に、「焚火缶」の他に同じものが実はもうひとつあることを発見した。
キャラバンの「
渓流コッヘル」というやつである

これもネーミングの妙というか、ネーミングが妙である。
こうなってくると両者を知りたくなる。
当然のことながら、どちらが本家なのかというのも避けて通れない話である。
都内某所(○DB○×)に両方が展示してあったので比べてみた。
大きさといい、安っちいつくりといい、基本的には同じものだ。
が、表面仕上げは微妙に違う。
「焚火缶」はアルミ素地のようでツヤなし、トランギアのクッカーのような感じであ
る。「渓流コッヘル」は透明クリアが掛かっているようなツヤが若干あり、エバニュ
ーとかのいわゆる国産コッヘルのような表面である。
取っ手の素材は「焚火缶」はステンレス、「渓流コッヘル」はスチールらしいが、
両方ともスチールっぽい。

どうでも良いが(私にとっては重要なんだが・・・)、フタの取っ手の取付は両者で
逆になっている。
取っ手の根元についている段が、「渓流コッヘル」はそれが上、「焚火缶」は下に
きている(写真の上のフタが「渓流コッヘル」、下が「焚火缶」)。
さて、CrocsとWaldiesではないが、ここまでそっくりな「焚火缶」と「渓流コッヘル」
であるが、やはり、どちらもオリジナルではないようである。
本家本元は、イギリスはホットン社製のブルドッグ印のビリーポット、あるいはビリ
ー缶と呼ばれる、カヤックや沢登り、渓流に入る方々には定番のクッカーとして
有名なヤツということが判明。
例によって、オリジナルはすでに生産が終わっており、ホットン社も消滅。
おきまりのパターンである。
そこで数年前に復刻というか、コピーというか「焚火缶」「渓流コッヘル」が登場し
たらしい。ネーミングもビリー缶に敬意を表してか、出自を示すようなものをひね
り出したんでしょうな。なるほど。
こうなってくると、次はブルドッグ印のビリー缶が知りたくなる。
ヤフオクなんかで出てるんじゃないかと思ったら、案の定出ていた。
ブルドッグ印のビリー缶とはどんなものか?

基本形は「焚火缶」、「渓流コッヘル」である。チープなコッヘルに変わりはない。
しかし、ブルドッグ印のビリー缶は「焚火缶」や「渓流コッヘル」の表面と違って、
バフ仕上げの鈍い輝きをしている。
自転車のアルミを磨いたものにとってこれは魔性の輝きである。
無意味に高値な出品には入札する気はない。
こんなものは、きっとどこかにあるはずである。・・・で、とうとう見つけました。
「
Billy Can Nesting Set」
ホットン社製のオリジナルではないが、やはりイギリスでは輝いているビリー缶が
売られていた。

こうなったら、なんとかしてコイツを入手したいと思う。