ナラティブマーケティングにおけるCMはどういう立ち位置にいるのか、少し考えてみます。

今まで色々とCMを見てきましたが、当てはまるのはどれなんでしょうか。


サントリーオールド

CMでは父と娘がサントリーオールドを挟んで二人の距離感を縮めた。

ネット上では商品の歴史、サントリーオールドのおいしい飲み方、サントリーオールドに合う食べ物などを紹介。

これはサクセスストーリーというよりは、生活者のナラティブにどう関わっていくかを訴求した形でしょうか。


胡麻麦茶

CMでは高橋ジョージといとうせいこうが血圧が上がらないように注意しながら、胡麻麦茶を飲んでいます。

ネット上は高血圧の危険性を書いて、その危険を回避する為には胡麻麦茶がいい事を訴求。

現代人の大きな悩みの高血圧ですから、40、50代の人はちょっと高くてもこの麦茶を手にしていくのではないでしょうか。

つまり、今後は高血圧=胡麻麦茶の図式を組み立てるストーリーが展開できそうです。


スーパードライ

昨日の対決は松坂に軍配があがりましたが、松坂と松井が出ているCM。

挑戦というテーマーを掲げ、スーパードライの立場を明確にしています。

ネット上ではどういう挑戦をしていくかを、展開しています。

変わり続ける事への挑戦ですから、今後の展開も変化していくのでしょう。


ざっとあげましたが、歴史をしっかりと捉えて未来にどうしていくのかを考えて展開する事が大事に思えますね。


キリンザゴールドなんて、まさにナラティブを用いて展開していければいいのに、なんだかって感じですね。

期待していた、オダギリジョーの登場も、ただ飲んでるだけですし。

この商品は今までの百年を踏まえて、これからの百年の主力商品にしたいのですから、歴史から開発秘話、担当の熱い思い、商品に対する思想、そういったもの全部含めて、展開していくべきではないでしょうか。



私塾が始まって、塾生達でもっと理解を深めていかないといけないね、と始めたオフ会も今回が最後になるのかな。

私塾も残り3回で、実は最終回までもう10日をきってしまいました。

ま、振り返ってる暇は今無いんで、かっ飛ばしていくだけですが。


話の内容は他の塾生が書くと思うので割愛します。


て、前回までX-TRAILのナラティブについて書いてきましたが、補足です。

この商品の展開で、何かピースが欠けているのではないかと思っていたのですが、開発段階での話が抜けているのではないでしょうか。

商品開発段階で、例えばプロや一般のボーダーやサーファーの意見を取り入れたり、どうしてこういう車を作ろうと思ったかを語る部分があればもっと広がると思います。


走りと楽しむのではなく、スノーボードやサーフィンの移動手段、つまり道具の一つを作りたいと考えた、とか。(あくまで想像ですが)

またX-TRAIL JAMであのテリエを呼んだんですから、開発時に加わってもらうなどすると、初期段階での広がりや顧客とメーカーの繋がりの強化が図れたと思います。

そして、世界のプロのモデルを限定で出すなどして、どんどん横乗り系の人々との強固な繋がりを作っていく。


そうすることで、X-GAMEとX-TRAILが生活者の間でイメージとして一致するような物語が描けるのではないでしょうか。

ここでの物語をヴァーチャルで作ると、リアルの物語の展開とヴァーチャルでの物語がしっかりと変化していける様な展開が描けるのではないでしょうか。


さて前回に引き続き「X-TRAIL」です。

なぜ、ナラティブなのか、を考察してみます。


まず、この商品の顧客層の拡がりを考えてみます。

ここは、3期に分けて考えられると思います。

初期段階では、横乗り系のスポーツギアとして販売していたと思われます。

ですから、車のスペックなどよりも、そういったスポーツをする際にどうすればストレスがなくなるかを考えて作られているのではないでしょうか。

濡れた板をそのまま積めるなど。

つまり車としてではなく、横乗り系スポーツの道具の1つと考えられたと思います。


2期目としては、そういったスポーツをたしなんでいる人や、やってみたいと思っている人、陸サーファーみたいな人達が購買していったのではないでしょうか。

年に2,3回スノーボードに行くくらいだけど、車はX-TRAILみたいな人達が急増していったと思われます。


そして3期目には、横乗り系のファッションとして、この車が認知され街乗りのSUVとしても拡がっていったのではないでしょうか。

たしかSUV車の中ではトップくらいの位置づけですよね。


つまり、他のSUVはターゲットとして、アウトドアの人達やサーフィンやスノーボードなどに使う人を狙っていたと思われますが、ほとんどのSUV車のCMは街乗りしてみたり、山道を走ったCMばかりだったので、X-TRAILのように走りよりも使いやすさや濡れ手もいい車内などの利用価値をしっかりと提示できなかった。

そこにX-TRAILは横乗り系スポーツの車ではなく、1つの道具として作り上げるという思想がそこにはあると考えられます。


次に、リアルでX-TRAIL JAMというスノーボードの大会や、X-TRAIL CUPといったウェイクボードの大会も開催されています。

これによって、SUVのターゲットとなる層をしっかりとキャッチしてしまったと思います。

X-TRAIL JAMではテリエ・ハーコンセンなど、僕がスノーボードをやり始めた頃から凄かった伝説のボーダーを呼んだりと、しっかりとした大会を作って、認知を広めていきましたね。

これによっても、X-TRAIL=横乗り系スポーツっていう図式が人々の頭にインプットされていきます。


またヴァーチャルでも、X-BLOGを使って車の利点や、スノーボードやウェイクボードの楽しさなどをアピールするなど、ぬかりがありませんね。

また、利用者の声を集めていますが、しっかりと趣味・スポーツの欄があり、そこには大抵スノーボードやサーフィンって書かれております。


これを見れば、あー、やっぱりそういう人達が乗る車なんだなと思わされるわけですね。


そしてグレマスの行為者モデルを使って考えてみても、例えば対敵対者には、この商品が横乗り系の車はX-TRAILが本物であると差別化される。

またマスコミも車としてのPRだけでなく、横乗り系スポーツの道具としても訴求してもらえる。

販売店は、ターゲットがはっきりしているので、売りやすくなる。

対消費者はスノーボード、サーフィンとX-TRAILを結びつけて考えてくれる。


これが年々と変わっていき、他のメーカーが同じような車を出しても、いまさら大会を開催するわけにもいかないし、どうしても2番煎じになってしまう。

またいわゆるオシャレなライフスタイルを持っている人が乗っているイメージから顧客層がどんどんと増えていく。

そして、街乗りSUVとしてシェアを伸ばしていく。


長々と書きましたが、こう考えてみました。

このCMの効果を考えた時、今後街乗りしているシーンとかを使ったらダメになってしまうでしょうね。

そうなると車として生活者が捉えてしまい、魅力がなくなってしまうでしょう。

今後はアメリカのXーGAMEでやっている新しいスポーツをCMで流すと効果的だと思いますがどうでしょう。