行動修正~既存の行動を修正する(1)~ | かけがえのない愛犬との暮らし

行動修正~既存の行動を修正する(1)~

おはようございます。
Lovin' Dogsのランパです。

かけがえのない愛犬との暮らし-ウマウマ















行動修正 」のミニシリーズ「新しい行動を教える 」が
終了してから2ヶ月弱が経ってしまいました。
何かあっと言う間ですね。


次回より、
新ミニシリーズ「既存の行動を修正する」を始めたいと思いますので、
今日はその触りです。

なお、このミニシリーズでは、恐怖や不安などの条件性情動反応が対象です。
(以前お話した「古典的条件付け(4)~恐怖の改善~ 」と一部重複します)


条件性情動反応
本来は、恐怖や不安を引き起こさない「中立的な刺激(条件中性刺激)」と、
大きな突然の音など、恐怖や不安を引き起こす「無条件刺激」が、
古典的条件付けにより結び付いた結果、
中立的な刺激(条件刺激(元々は中性刺激)を呈示することにより、
恐怖や不安が引き起こされる反応です。

(灰色抹消線部:削除,緑字部:訂正・追加 いずれも'11/04/26)


拮抗条件付け(逆制止)と(系統的)脱感作
a.拮抗条件付け(逆制止)
恐怖などを引き起こす条件刺激(嫌なイメージ)に対して、
「プラスのイメージ」を条件付けるものです。


b.(系統的)脱感作
恐怖などの情動反応を引き起こさない程度の
弱い刺激に繰り返し曝し、すなわち「馴化」 させながら、
徐々に刺激の強度を強めていき、
最終的な目標の刺激強度での反応を消失させます。
言い換えると、「嫌なイメージ」の条件刺激を、
「中立なイメージ」の条件刺激に変えていきます。


氾濫法(フラッディング)/反応妨害
初めから、恐怖反応を生じる、最終的な目標の刺激強度に曝し続け、
恐怖反応が見られなくなるまで続ける方法で、かなりの荒療治となります。


味覚嫌悪学習
ある食べ物を食べた後、気持ちが悪くなるかどうかを学習します。
食べてから気持ちが悪くなるまで、かなり時間が経っていても、
また、場合によってはわずか1回の経験でも学習するのが特徴です。

これには、以前お話した「刺激制御~準備性~ 」が関係します。
食糞などを直すために、用いられる場合があります。


次回より、それぞれを詳しくお話していきたいと思います。


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タグ:学習理論(52)


参考文献:パメラ・J・リード「エクセレレーティッド・ラーニング」
       2007年9月発行(原著1996年)


参考文献:鹿野 正顕・中村 広基「犬の行動学入門」
       2008年3月発行