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経営者の、人物ドラマとして非常に興味深
い出来事といえるが、ホンハイ「仰天事」
真の狙いという記事です。台湾の鴻海精密
工業は、日本電産社長を事実上、解任され

た関潤氏を、EV事業をトップに招く人事を
発表した。日本電産はカリスマ経営者と呼
ばれる永守重信氏が強烈な個性で業績を伸
ばした企業である。関氏は永守氏が後継者

候補として三顧の礼で迎えた人物であり、
市場は関氏が同社のトップを継承すると
考えていた。多くのメーカーが没落した

日本にとって、同社は日本の製造業の未来
を担う数少ない企業の1つといってよい。
一方、鴻海精密工業は中華圏を代表するメ

ーカーの1つであり、日本電産にとっては
最重要顧客に相当する。一連のゴタゴタは
各方面に大きな影響を与えそうだ。22年9
月に関氏は退任した。市場では同社の経営

を引き継げる人物は関氏しかいないとの
認識で一致していたこともあって、同社の
株価は下がる一方となっている。その関氏
が、日本電産の最重要顧客である鴻海精密

工業のEV事業責任者に就任することになっ
た。EV向けの部品は、今後、日本電産が主
力と位置づける分野であり、収益の柱とな

る可能性が高い。一方、iphoneなどの製造
請負を主力とする鴻海は、急ピッチでEV
事業へのシフトを進めており、日本電産

からの大量の関連部品を購入する可能性が
高く、鴻海にとってEVは今後の中核事業の
延長線上において、日本電産という企業そ
のものに並々ならぬ関心を寄せられると

噂される。鴻海のトップであるテリー・ゴ
ウ氏は勇猛果敢な経営者として知られる。
本社こそ台湾にあるが、中国国内に多数の

工場を展開していることも考え合わせると
同社は事実上の中国企業と認識したほうが
よい。日本電産はもの作りニッポンの最後
の至宝ともいうべき企業で、しかも日中関

係はかつなく悪化している。米バイデン政
権は対中輸出規制に日本も同調するように
強く求めており、日本と中国のビジネス環

境は悪化するばかりである。こうした時期
に発表された仰天事だけに、さまざまな憶
測を呼びそうだ。(2023.2月記事)




 *2023.2.20(月)*
チューリップピンクつらい思いをした人ほど、
多くの人を救っていけるチューリップピンク~link癒~