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台湾の美しい風景の中に忍び込むのは、
私自身だ。台湾の美景を不条理が浸食する
という記事です。夜明けの海辺や夕闇迫る
水田.....台湾の美しい自然の風景の背後に、
アンバランスな建築物や照明が写り込む
「台湾『美景』」と題した一連のシリー
ズで、急激な近代化が台湾の環境に何を
もたらしたのか、私的な観察と肌で感じ
た経験を形にした。台湾の美しい風景の
前に立つ顔のない人間からは感情が読み取
れず、制御不能で視界を奪われ、方向性を
見失ったものが現れる。一見すると壮観な
自然の風景にも、不条理な人工物や環境危
機が見え隠れしている。顔のない人間を置
くことによって、周りの環境に無関心で、
現実を見ようとしない人々を超現実的に
描きだした。新型コロナウイルスが地球上
の人類全てに強烈な影響を与えている今、
立ちどまって考えるべきときなのかもれな
い。私たちはどんな人生を、どんな環境を
望んでいるのだろうか
(2020.8月記事)